古性優に強敵そろう

古性優作
ビッグレースで存在感を示している実力者がそろい、優勝のゆくえは混とんとしている。寬仁親王牌の結果で多少は評価が変わってくるかもしれないが、オールスターの準決、決勝でワンツー決着の古性優作、寺崎浩平の近畿勢を重視した。3年続けて複数のG1を手にしている古性ながら、今年はまだG1で優勝がない。とはいえ、決勝は1回も外しておらず、高松宮記念杯、オールスターは準V、ダービーは決勝3着と高いレベルで成績をまとめていて、寬仁親王牌前までの獲得賞金ランキングで第2位に付けている。寺崎とタッグを組めるここは優勝に最も近い存在とみた。オールスターでタイトルホルダーの仲間入りを果たした寺崎は、共同通信社杯では着とオール確定板入りの準V。一次予選はまくりだったが、2日目からはすべて先行していて、競走内容も申し分なかった。好発進を決めて古性の追撃を振り切る場面は十分にありそうだ。

眞杉匠
今年の獲得賞金ランキングは目下第5位。3年連続のグランプリ出場に向けて視界は良好な眞杉匠の単にも魅力を感じる。前期はウィナーズカップ、ダービーで準V、今期はサマーナイト、8月西武園記念でVをゲットしている。直近4カ月の連対の決まり手はジャスト6割が先行で、積極的に攻めている印象だ。森田優弥、鈴木竜士の埼京勢と関東ラインを形成してVを睨む。

犬伏湧也
8月富山記念、9月岐阜記念はいずれも準V。あと一歩のところで優勝を逃がしていた犬伏湧也だが、同月向日町記念in奈良では逃げ切りVを飾り、新SS班となって初の優勝をものにした。非凡なスピードを活かした自力攻撃には素晴らしい破壊力があり、仕掛けがツボにはまれば首位に躍り出ても不思議ではない。佐々木豪は向日町記念の決勝でも犬伏に食い下がり四国ワンツーを決めた。ここも犬伏との連係が叶うようなら上位進出が望める。サマーナイトで落車して欠場が続いていた松浦悠士は、10月京王閣記念から復帰。だが、準決で失格を喫していてあまり流れが良くない。この開催までには上向いてきてもおかしくないが…。
この大会に最も実績を残しているのは、5Vを達成している当所ホームの浅井康太だ。10月松阪記念の準決では、郡司浩のまくりを差し切るなど、最近の伸びは申し分ない。獲得賞金ランキングは現在第10位。18年以来となるグランプリ出場を狙う意味でも大事なシリーズとなるだけに、地元ファンの期待に応えたい。山口拳矢にスピードの切れが甦ったのは、浅井に追い風だろう。富山記念を制すと、9月松阪、10月富山を連覇。好位確保して自力を出せれば勝ち負けに持ち込める。
SS班の岩本俊介をはじめ、深谷知広、佐々木龍とそろった南関勢も侮れない。深谷は10月函館で今年5V目を手にしていて、パワーあふれる自力攻撃が冴え渡っている。