検車場レポート
新田 祐大 福島 90期 |
赤板過ぎに切った木暮安由を山田久徳がすかさず押さえて主導権を握る。山田が徐々にピッチを上げて、後続は一列棒状でレースは流れる。最終2コーナーから村上義弘が番手まくりを敢行。ほぼ同時に7番手から踏み込んだ新田祐大が圧巻のスピードで前団を飲み込んだ。
「(近畿勢の)2段駆けを気にしたというより、この時期の四日市の風向きとかを考えて走って、結果的に消極的になってしまった。1回目で(最終ホームで)行けずに、2回目に踏み込んだ時は行けても行けなくてもという気持ちで、ああいう形になりました。後ろには申しわけなかったです。迷惑しかかけないで勝ち上がったので、その悔しい思いを結果につなげたい。競輪っぽい走りができてないんですけど、その中でできることを最大限に引き出して走ります」
番手まくりを打った村上義弘は2着の結果にも表情が険しい。
「(山田に)伸び伸びと走らせたかったんですけど相手も相手なんで。そこからの判断は自分がしっかりしないと(近畿ラインの)全員が倒れてしまうと思ったので」
近畿ライン3番手の椎木尾拓哉が村上に詰め寄って3着。昨年10月前橋の寛仁親王牌以来、2度目のGI優出を果たした。
「(山田は)いつも頑張ってくれる。前2人のおかげです。乗れるデキではないと思っていました。地元記念(の落車失格)で悔しい思いをしたし、決勝に乗れて良かったです」