検車場レポート
吉田 敏洋 愛知 85期 |
注目の決勝戦を制したのは地元の吉田敏洋だった。レースは前受けから7番手まで下げた山本伸一が赤板の1コーナーから一気に踏み込んで高橋和也を強引に叩いて出る。この4番手にスイッチした浅井康太は最終ホーム前からスパート。村上義弘がこれを強烈にブロックしてから番手まくりで応戦するが、自力に転じた吉田がその外を豪快に抜き去り、6年ぶり2度目の当地記念制覇を果たした。
「あの浅井の気迫は初めてですね。浅井が無理やりでも行ってくれるのは分かってました。あおりで共倒れではね。1コーナー、2コーナーと村上さんが来るのは分かっていたし、そこが勝負だったけど冷静に回れたと思います。よかったです」
単騎の松浦悠士は吉田のまくりを追う絶好の流れとなったが、交わせなかった。
「緊張せずに楽しんで走れました。あそこまでいって獲れなかったのは悔しいですね。でも、力不足ということでしょう。2センターで吉田さんが出て、ペースに入れられた。あの辺が冷静で、うまいですね。地元の力がすごかったです」
浅井康太は村上と激しいつばぜり合いを演じた。
「無理やりだったけど、あれしかないでしょう。村上さんはサラ脚で(番手から)出てくるのは分かってました。村上さんじゃなければワンツーだったかも。いいもがき合いができて楽しかった。あれを乗り越えられるようにしたいですね。(吉田の優勝で)よかったです」