検車場レポート
桑原 大志 山口 80期 |
岐阜記念の決勝は、S班の桑原大志が制して初の記念Vを手にした。レースは、松浦悠士が竹内雄作に合わせて踏んで前受けの和田真久留を強引に押さえる。中団の外で様子を見ていた竹内だったが、打鐘の2センターから踏み込んで松浦を叩いた。松浦は坂口晃輔を捌くと、竹内との車間を徐々に縮めて追いつきざまに仕掛ける。この惰性をもらった桑原が、直線で伸びて激戦を制した。
「ありがたいですね。松浦君は自信があったのか、初日特選からそういう感じがあった。こうしてこうしてと言うと、彼の個性が死んでしまうし。それなら、(流れの中で仕掛けてくれたら)良いゴール前勝負ができるかなと。1センターで(松浦が坂口に)競り勝ったし、この位置は死守しようと。あそこまで頑張ってくれたし、なかなかチャンスもないので勝てて嬉しいです。ファンの方の風当たりも強かったけど、(ファンから)良くやったと言ってくれて。愛されていると感じました。ここで終わりにしないで、もうちょっと頑張れそうな気がします」
山崎芳仁は打鐘の2センターで山賀雅仁をすくい、1車ポジションを押し上げる。まくった和田を目掛けて仕掛けたが、届かず準V。
「詰まったので、山賀をどかすしかないと。まさか、勝負どころの2センターで緩むとは思わなくて、バックを踏めなかった。(和田)真久留も内を見ちゃってたし、みんな伸びていたので」
松浦悠士は惜しくも3着で記念初Vならず。それでも、持ち味を存分に発揮。引き揚げてくると、「やったー」と桑原のVを喜んだ。
「竹内さんも先行選手だし来ますよね。自在はやらないつもりだったけど、展開上しょうがなく。(追いかけて)とらえられる手応えはあったので、無理に行かないで綺麗に(コーナーを)回ることをイメージしました。桑原さんが優勝してくれて、本当に良かった。自分のことより嬉しいですね。今は調子が良い分、感性で動けている。あとは、もう一個脚があれば、自分が優勝でしたね」
竹内雄作は抵抗を見せたが、直線で失速して6着に終わった。
「松浦が来ようが、その上を出て。ペースに入れて(坂口)晃輔任せにすればいいのに、自分のもつ距離と思ってしまった。地元であんなレースで悔しい。松浦君が支配していたし、自分もあれくらいの余裕をもっていかないと。地元で車券に貢献できなくて申し訳ないです。早く記念を取って、余裕をもてるように」