検車場レポート
清水 裕友 山口 105期 |
南潤が平原康多に併せ込んでフタをすると、清水裕友が上昇して先に押さえて出る。清水が赤板で和歌山コンビを受けて3番手。追い上げた平原が5番手に入って、南が先行態勢を取る。打鐘を通過して後続を一本棒にして南がレースを支配。ペースは緩んだが別線は動かず、南が最終ホームから再度踏み上げる。3番手確保の清水は、2コーナー手前からまくりを打つ。合わせる南を4コーナーでとらえた清水が、別線の反撃も退けた。
「しっかり3番手が取れたのがデカかった。あとは平原さんより先にと思っていた。ただ、(南と対戦した)2日目のことがあったんで、合わされるんじゃないかと。それであの仕掛けになった。落ち着きすぎてビビったっす(笑)。頼むから誰も来ないでくれって。3番手だったんで、(まくって行く時の)脚の入り方も良かった」
「平原を相手にあんなに落ち着いていられるなんてすごいっすね、アイツは」と、柏野智典は肝の据わった清水の立ち回りを絶賛。椎木尾拓哉のけん制を警戒しながら、抜かりなく流れ込んで、14年以来、3度目のGI決勝の舞台にたどり着いた。
「清水は思った通りに走ってくれた。さすがに平原を相手に外勝負じゃキツいし、内で勝負と思ってたんで(3番手がすんなり取れて)良かった。(清水のまくりは)こんなスピードが上がるんだって思いました。自分は(椎木尾に)飛ばされたら終わりだなと。飛ばされた時点で諸橋(愛)さんとかが入ってきそうですしね。そこだけは集中していました」
南にフタをされたのが想定外だった平原康多は、5番手まで追い上げて反撃のタイミングをうかがう。しかしながら、緩んだ最終ホームでも反応できず、清水ラインを追っての3着に悔しさをにじませる。
「南君がなんでずっと俺んところでと思って戸惑った。パニックになりました。最低限の5番手はと思って追い上げた。そのあとも南君が強いイメージがあるし、何回も行くタイミングがあったんですけど仕掛けられなかった。自分だけのレースになって申し訳ない。悔しさしかない」