検車場レポート
三谷 竜生 奈良 101期 |
赤板手前で岐阜コンビが前に出て、川口公太朗が先行態勢。後方になりかけた三谷竜生だったが、近藤隆司をすくって前に踏みこんで3番手を確保する。打鐘で逃げる腹を固めた川口がペースを上げる。三谷が大きく空いた車間を詰める勢いで、最終1センターからまくって出る。続いた村上義弘を横まで並ばせることなく、三谷がゴールを駆け抜けた。
「あのまま自分が切っても良かったんですけど、川口君もいいペースで行ってたんで(3番手に入った)。あとは(近藤が)どこから来るかだったけど、来てなかったんで自分のペースで(まくりに)行かせてもらった。最後までしっかり踏み切れました。脚の感じは問題ない。(今シリーズが久々の実戦だけど)もう3日目ですし、初日、2日目と走って感覚はつかめている」
「(三谷)竜生が強かった」と、村上義弘は三谷のパワーを肌で感じて、こう振り返る。
「最終ホームくらいでは結構、車間が空いてたんで(三谷は)キツいのかと。でも、そんなことはなかった。自分もバックくらいでは余裕があったけど、そこからグングン加速していった。もう3コーナーでは抜けないんじゃないかっていう感じでした」
岐阜勢に飛び付いた杉森輝大だったが、車間が空いて三谷に割り込まれる。打鐘では近畿勢に続いた西田大志にキメられて、6番手からの立て直しを迫られたが最終2コーナーから外を踏んで3着に入った。
「踏み遅れて(三谷に)入られたのは反省点です。遅れないように踏んでいこうと思ったんですけど。そこからは仕掛けなきゃと。前が三谷君の先まくりだった。でも、自分の出も良かったし、感じも悪くない。なんとかですよ」
三谷に内から行かれて結局は8番手に回された近藤隆司は、見せ場もつくれず反省しきり。
「やっちゃいました。ほかのラインをアテにしてしまった。川口君が先頭だったらもうちょっと緩むかと思ったら、そのまま先行しちゃった。誤算だった。だけど、(三谷に内から)こじ開けられたのが最大のミスです」
近畿勢を追った西田大志は、山口富生に阻まれて万事休す。
「一瞬、夢をみたけど。(最終)1コーナーから(のスピード)がえげつなかった。あんな(スピードの)経験はしたことがなかった」