検車場レポート
南 潤 和歌山 111期 |
赤板で後ろ攻めの取鳥雄吾が中団の南潤にフタをすると打鐘で叩いて主導権を握る。徐々にペースを上げるが、後方になった南が打鐘4コーナーから反撃を開始すると1センターで逃げる取鳥を捕える。そのまま南はスピードを緩めることなく最終バックを通過すると直線でも力強く踏み直して村上博幸を振り切り昨年4月の函館スターライトクラウンG3以来2度目のG3制覇を決めた。
「取鳥さんの動きを冷静に見れた。2車ですし準決のようにパーンと言って勝てる相手じゃないし、落ち着いて慌てずに仕掛けた。中川(誠一郎)さんが内に詰まっていたのでここしかないと。吉田(敏洋)さんは大垣で負けているし、中川さんのまくりも気を付けないといけなかった。しかも一番の敵は後ろのS班村上さんですし、このメンバーでの優勝は自信になる。今後の目標はG1の決勝に乗ること。そこで村上さんとワンツーできれば納得できると思う」
村上博幸は南を巧リードして絶好展開を迎えたが差し迫るまで。
「南が日に日に良くなっているが、俺はそこら辺が痛くなってきた。最近は若手の強さを肌で感じるようになってきた。南が良い感じで仕掛けてくれたので、これは(優勝があるか)と思ったが、2コーナーで無理だと思った。初日に付きバテしたことで、強いイメージを引きずっていたのかな。でも南がこういうレースをして勝って自信を付けるのは良いことでしょ。それにしても今開催はキツかった」
吉田敏洋は近畿勢を追走するも前2人を交せず3着。
「(近畿勢に)付いていって2コーナーでこれはワンチャンスあるなと思ったけど、南君のスピードが良過ぎてすぐにこれは無理だと悟った。そこからは外帯線を外さないようにだけを意識して付いていった感じですね。南の強さが違っていました。こっちは少しずつに疲労が溜まるけど、彼(南)は若いからなんてことなさそうだし」