検車場レポート

和田  健太郎 千葉 87期

　赤板の1センターで先頭に立った郡司浩平を打鐘から仕掛けた根田空史が叩いて先行。千葉3車の動きを追った平原康多は4番手を確保して最終バック前から仕掛けるが、中村浩士のけん制で失速。中村後位で脚を溜めていた和田健太郎が直線で中を割り鋭く伸びた。「これは本当に嬉しい。みんながみんなやることをやった。(中村)浩士さんがブロックして平原が止まり、コースも作ってくれた。全部は根田がレースを作ってくれた。２人のおかげです」と千葉のラインの絆に感謝して優勝を噛みしめた。
　中村浩士は準優勝だったが平原康多の鋭いまくりをけん制する大仕事を見せてラインの中軸を担う番手の仕事を見事に果たす。「自分が平原を止めるので精一杯。3人で仕事をしてこのチームから優勝者が出せて良かった。3人は千葉記念からずっと同じ開催。(和田)健太郎は誘導で。根田は体力、持久力に、メンタルまで身に付けようとしている。後ろに付いていて気合いが入りますね」と弟子の成長にも目を細めた。
　大会連覇を逃した平原康多だが勝負所から仕掛けを逃さない姿は迫力満点だった。「根田は根田のレースをするだろうし、そのなかでどう対処するか。郡司もいますからね。4番手を取ったというよりも、ホームまくりで、ずっと踏みっぱなしのような感じでした。根田のかかりが良かったですね。頑張って踏んでたんですけど、中村さんのブロックもキツかったです。最後はいっぱいでした」
　5着の郡司浩平は今まで何度も連係した根田空史の強さを称えた。「あれくらいで踏んでないと4番手は取れないと思った。やっぱり飛び付くので脚を使った。(根田が)良いスピードだったし、あそこから落ち着いてまくりに行くのは相当脚力が必要。今日は別だったけど、また一緒の時もあると思うし頑張りたい」
　直前に寬仁親王牌を制して注目を集めた村上博幸は9着に終わり「しんどさがあった。いろいろ試したりしたけど反応が悪い。判断ミスなのかキレが悪いのか。ゆっくりと休んで疲れを抜きます」と次走までに立て直しを図る。