苦労人の高本和也が花開く ~取手競輪場~

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高本和也
着実に力付け今シリーズはV候補の一人だけに準決も負けられない
番手の小林覚も絶賛する走り

 3月9日から取手競輪場でチャレンジ戦のFⅡシリーズが開催されている。7レース制で行われ今開催は121期の新人が4人出場している。初日の5レースでは高本和也(神奈川・121期)が道中の展開のもつれで後方になったが、最終ホームから早めの巻き返しでまくり、番手の小林覚(56期・神奈川)とワンツーを決めた。

 「出させてしまったが、余裕もあった」と話す。冷静な走りに番手の小林も「オッズを見てビビったけど、高本君が素晴らしい」と満面の笑顔。この2人は前々回の小田原から同配分で5回連係して4回ワンツーを決めており、小林も絶賛する。
25歳という年齢もあるかもしれないが、「(競輪養成所を)7回受験しているんですよ」と話す高本は苦労人に入る一人だろう。
「その間(浪人中)はバイトをしていました。競輪場の補助員とか、川崎の居酒屋とかで。競輪のテレビを見ていて強い人の乗り方やフォームを勉強しました」。
冷静な走りや強さは陰ながらの努力もあるはずだ。

 前回の大垣では決勝進出ならずで、今回はしっかりと練習した成果も出ている様子。「持ち味は地脚」と話す通り粘り強くいけば、苦労人とはいえ高本が花開く時はそう遠くない。

木村貴宏記者

2023年3月9日 16時40分

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