光が見えてきた神尾敬冬 ~取手競輪場~

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神尾敬冬
点数以上の力はあり準決での一発に期待
競技は違えど騎手である妹に追い付きたい

 9日から取手競輪場で行われているモーニング7は初日が終了。第3レースでは道中は5番手にいた新人の神尾敬冬(静岡・123期)が2角まくりで快勝し勝ち名乗りを上げた。
「仕掛けは遅かったけど最後まで踏めました」と反省点がある中でもホッとした様子。番手の安藤宜明(神奈川・74期)も「あのスピード(があると)は聞いてねえぞ」と力を認めていた。

 成績に波があるのは自分でも感じている。「ラインを優先する走り方にすれば自分の成績は悪くなる、自分の走りをすれば成績は良くなるがラインでは決められない。そこで迷いがある」と葛藤している日々。だが「最近、自分は稼がなくてはいけないと思いました」と一つの結論が見えつつある。「理想は自分の着が良く後ろの人を連れていくことですけどね」と話し、それは自分の脚力がもっと付いて少し余裕ができた時になるだろう。
 
 神尾の妹・香澄は川崎競馬所属の騎手。昨日の最終レースで勝っており、日付けは違えど兄弟で勝ち星を挙げた。「競技は違いますが、向こう(妹)の方が先に活躍しているし先輩。僕も頑張りたい」と素直に力を認めている。

 神尾の準決は6レースで3分戦。初日の神尾の動きを見れば少しはチャンスがありそう。「小榑 (佑弥・新潟・121期)さんはレースが巧いですから」と冷静に判断する。今開催の後は約1か月期間が空き、7月静岡で落車した鎖骨骨折のためのワイヤーを抜く予定。「ワイヤーを抜いた後、良くなるかどうかは分かりませんけど」と話すだけに、今回は準決を突破したいだろう。準決を突破できた時、妹の背中が少し近づいてくるはずだ。

木村貴宏記者

2023年11月9日 16時49分

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