岡山勢が一大勢力を築く ~高知ミッドナイトが開幕~

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晝田宗一郎
岡山勢の核弾頭となって大暴れする

 本日、6月9日から始まる高知ミッドナイトは、参加49名中、実に17名を占める岡山勢がV争いをリードする。前期S級で、7月からは再びS級に返り咲く滝本泰行は、今期初戦の西武園ミッドナイトで完全Vを達成。その後も4月伊東ミッドナイト122着、5月玉野113着とまずまず順調だ。今回も本来の自力戦でVを狙えるが、5月玉野で1・2班戦戦初優勝を飾った晝田宗一郎の存在が頼もしい。初連係だが、強さを知る晝田と同乗が叶えばしっかり援護から抜け出しを図る。安定感ある丹波靖貴や戸伏康夫らもライン参加するだけに、他を寄せ付けず上位独占が見込める。
 負けじとそろった愛媛勢からも目が離せない。軸となる栗田貴徳は降級の今期、5月小倉まで優勝こそないが、12場所中9場所で決勝に乗り、準V2回、決勝3着が3回、初日特選は3勝し、2着、3着が2回回ずつとタテヨコ隙の無い走りで奮闘している。今回は、薦田将伍、今野有樹、三好陽一と何よりも同県の機動型がそろっていて、目標には事欠かない。好操縦からいざとなればタテ脚も発揮。長走路の当所ならさらに期待できそうだ。
 田尾駿介は、3月平でV奪取。番手まくりだったが、敵の動向に合わせて的確にレースを運び、最後は圧勝だった。ここが2カ月ぶりの実戦となるハンデはあるが、地元の意地を見せたいところ。

 巨大勢力を誇る岡山勢。中でも注目は売り出し中の新鋭・晝田宗一郎だ。体調的に振るわず、在校成績は0勝、63位と低迷したが、ジュニアオリンピックカップのケイリン1位などの立派なアマ歴を誇り、ポテンシャルの高さは競輪学校時代から折り紙付きだった。デビュー後はその能力を発揮しており、6場所でチャレンジを卒業。以後も着実に成果を挙げていっているが、特筆すべきはここ最近の成長ぶりだ。調整に四苦八苦していただけに1カ月開催中止が続いたのがプラスに働き、5月玉野では同期の武田亮や、橋本瑠-樫山恭の九州勢を封じる逃げ切りで1・2班戦初Vを達成。続く宇都宮ミッドナイトも、マークした選手が“以前連係した時と比べて別人のように強くなってる”と舌を巻くほどの豪脚を披露して連勝で勝ち上がった。強烈ダッシュの持ち主ながら、徹底先行が身上で、3月のルーキーチャンピオン戦でもS級の同期を相手に果敢に風を切っていた。課題にしていたペース配分にも上手さを増していっていて、出切ってしまえば絶妙な運びでしぶとく粘り込む。当所は初だが、同じ500走路の宇都宮を3月に走って122着と好走していて不安はない。そろった援軍を背に自信の攻めを見せる。

権田浩一記者

2020年6月9日 14時29分

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