機動力抜けた櫻井祐太郎 ~豊橋ミッドナイト~

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櫻井祐太郎
そろった中部勢を粉砕だ
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内藤久文
地元ホームは譲れない

 2月12日開幕の豊橋ミッドナイトは、新鋭・櫻井祐太郎が主役を務めよう。破壊力抜群の自力攻撃で別線を圧倒していて、ここ5場所は4V含む11勝、2着3回、3着1回と非の打ちどころのない成績を残している。展開に応じて先行、まくりと使い分けており、余程の不利が無い限り最終的に主導権を握って押し切る。ただし、今シリーズは北日本のみならず東の援軍が手薄で、森田康嗣が勝ち上がらないと櫻井は地区単騎になる可能性が高い。そうなると、普段とはレースの組み立ても変わってきそう。
 櫻井を倒せば森川康輔率いる中部勢だ。森川はスピード、ダッシュ力には素晴らしいものがあり、昨年後期のS級戦では予選、選抜クラスで9勝を挙げている。降級後はまだ本領発揮とはいかないが、手堅く決勝には乗っており、仕掛けがツボにはまれば一発怖い。後位を固める同県の藤原誠、実に92年後期以来のA級となる地元の島野浩司のベテラン両者も優勝がある近況で差し脚が切れている。重鎮を連れて森川が奮起ならラインで上位独占も。

 12月の名古屋から怒涛の4連覇。直近の1月取手決勝は先輩の菅田和の復活Vに貢献すべく打鐘から後続を一本棒にして逃げまくって5連覇は逃したが、“いい状態が続いている”と胸を張る櫻井。高校時代にはポイントレースなど中距離種目で活躍したように強地脚の持ち主で来年には確実にS級を走っている逸材だ。駆け方とかまだ勉強中の部分はあるが、長い距離を踏み切れるのは何よりも強い。援軍手薄なここは勝つ競走に徹するが、1月前橋ミッドナイトは南関2段駆けの上をまくり切り、続く川崎では単騎で最後方からまくって優勝している櫻井だけに期待に応えてくれる可能性が高い。

 チャレンジは、地元ホームの内藤久文が敵を迎え撃つ。特班を目指した1月松阪ミッドナイトは準決敗退に終わったが、続く2月静岡112着の動きを見る限り、引きずっている様子は見られない。決勝は初の番手戦でVを逃したのは悔しい結果だったが、番手まくりで同期の道場晃のまくりは合わせ切った脚自体に全く問題はなかった。ホーム戦はデビュー戦、9月と2回走っているが、まだ納得の結果は出せていない。“自信がある”と話す持久力、パワーをレースで発揮できるようになる以前のことで、“一戦一戦、勉強して成長はできていると思う”と話す今は全くの別人だ。
 “S級の人たちと練習させて貰っているので、その成果が出てきた”と、同じく成長株の同期・安藤直希は直前の2月名古屋ミッドナイトで今年2度目の完全Vと互角以上の評価もできる相手だし、湯浅大輔、村上貴彦と新人に見劣りしないタテ脚を持つ強豪。だが、今回は3日間しっかり期待に応えて再び勢いを加速させていきたい。

権田浩一記者

2021年2月11日 18時48分

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