S降りの今野大輔に期待 ~松阪ミッドナイト~

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今野大輔
降級後初V達成となるか
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倉松涼
同期不在の好機を生かす

 2月21日からの松阪ミッドナイトは、久田裕也が欠場となって混戦模様。代わって四国から今野大輔に期待したい。昨年後期のS級戦は落車が多く、波に乗り切れなかった感じだが、降級の今期は立て直してきており、直前の2月松山ミッドナイト決勝では流れで阿部将の番手を奪い取って準V。しっかり動けていた。S級でもまだまだ善戦する脚がある近藤修康を連れて中四国コンビで上位独占を目論む。
 谷口明正を島野浩司らが援護する中部勢は経験値も加えた総合力で四国コンビに対抗する。谷口はここのところ乱調気味で、地元の当所も9月開催で優勝する一方、11月のミッドナイト開催では連日着外に沈む不本意な結果に終わっている。とはいえ、昨年後期は4Vを飾っているし、今年に入っても決勝の確定板入りが2回とやはり侮るわけにはいかない。十八番のまくりが炸裂の場面も。往年のトップレーサー島野は92年以来のA級となるが、降級初戦の1月奈良をいきなり完全Vとさすがの貫禄。この優勝も谷口に乗って果たしたもの。谷口が後手を踏まなければ再現もありうる。
 佐川翔吾、篠塚光一の近畿勢も一発を秘める。

 失格点で2年ぶりの降級。しかも、前期は落車が4回と散々な状況で今期を迎えた今野だったが、“心機一転”悪い流れを引きずることなく自分のレースを展開している。アマチュア時代にロードで鍛えた地脚に、ダッシュにも自信を持つオールラウンダー。先行、まくりの自力勝負が身上だが、最近はデビュー当初より先行回数が多いほど。失格、落車でリズムを乱すまではS級でコンスタントに連対していた底力はやはり侮れない。ここは場合によっては番手戦もありそうだが、落ち着いて流れに機敏に対応していければV奪取は十分。チャンスのシリーズで本格的に乗っていきたい。

 チャレンジは117期が倉松涼しかいない。その倉松は1月小倉ミッドナイトでも同様に他に同期がいないチャンスを生かして優勝を飾っており、再現があっていいだろう。「デビューしてからは思っていたよりも苦戦しています。ひとつひとつの動きが遅くて後手を踏むことが多いし、レースの組み立てが甘いですね。でも、だいぶ慣れてきました。調子も上がってきています。デビューしてから地脚をつける練習を多めにやっていたけど、12月くらいから養成所時代の練習内容に戻して良くなってきました。優勝は展開に恵まれただけですね。もっと力をつけて、これからガンガン先行できるように頑張ります」。
 1月佐世保ミッドナイトで待望の初優勝を果たした緒方慎太朗が一番の強敵。大中拓磨、竜門孝宗の兵庫コンビや、山田哲也が軸の中部勢も侮れない。

権田浩一記者

2021年2月20日 19時24分

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