山本伸一が2度目のGⅢ優勝 ~岸和田競輪場~

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山本伸一
2020年松戸以来のGⅢ制覇
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別線勝負の近畿勢だったが⑤山本と①南でゴール前勝負になった
 近畿別線のガチンコ対決を制す

 2022年8月7日「第3回大阪・関西万博協賛競輪」(GⅢ)の決勝戦が岸和田競輪場で行われ、高久保雄介の先行に乗った山本伸一が抜け出して優勝。2020年10月の松戸以来、2度目のGⅢ優勝を飾った。

 レースはジャンをめがけて仕掛けた高久保が、土生敦弘の巻き返しを合わせ切って主導権。土生が不発になると、南修二が自らタテへと踏んでくるが、山本は南の動きを冷静に見極めながら、2センターから車を外に持ち出し、先頭でゴール線を駆け抜けた。

 「高久保君はいつもいいレースをしてくれて、S級初優勝も高久保君の番手だった。自分も気合いが入るし、高久保君の気合いに応えたかった」と、ラインを組んだこの2人が強い信頼関係で結ばれていたのは、レースが終わってから敢闘門に引き上げてくる間の様子からも伝わってきた。

 「(高久保が)土生を合わせ切って、(南)修二さんが後ろに降りたのも分かったし、バックで外に持ち出したのも分かったので、修二さんとゴール前勝負だと思った。高久保君の頑張りのおかげで勝てました」と、最終バック付近からゴールまでを振り返った。

 「最近は本当に結果が出なくて、悩んでいた部分があって。自分を見つめ直して、心と体と頭を入れ直して練習をやってきたので結果が出てうれしく思います。まだまだできていないけど、ウィークポイントを見つめ直すことは自分の弱気なところをなくす練習にもなる。好きな練習だけをやったり、苦しい練習から目を背けていた。いまは嫌いな練習に取り組んでいる最中です。(優勝は)出来すぎです。今回は通過点というか、方向性が出ればいいくらいに思っていた。それが優勝という最高の結果で、これに甘えずもっともっとやっていきたい」。

 直後に行われるオールスター競輪(GⅠ)への出場はかなわなかった山本。近況は思うような結果を残すことができなかっただけに、これが復活のキッカケになるだろう。

 「本来なら、修二さんも僕もオールスターで戦いたかったけど、近畿で最高の結果になった。いきなりの優勝は今やっている練習が間違いなく良い方向に出ている。競輪祭の権利を頂けたので、そこに向けてまたやっていきます」

小山裕哉記者

2022年8月7日 16時48分

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