白血病からの復活目指す牧田賢也 ~松戸競輪~

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牧田賢也
チャレンジからのリスタート
抗がん剤治療を乗り越えて

 14日(水)から、松戸競輪ナイターF2ガールズが開催される。前半戦で行われるチャレンジ戦5Rには、牧田賢也(福島・111期)が出走する。

 「そういえば最近、牧田賢也って走ってないよね?」。昨年から、記者席でよくこの話題を耳にした。21年12月名古屋F2を最後に突然姿を消し、復帰したのは今年の4月。報道で白血病だったと知った時は本当に驚いた。久しぶりに検車場で会った牧田は、依然と変わらない表情でこう話した。
 「1年4カ月休んでました。本当に白血病だったんですよ。もちろん入院したんですけど、自分の場合は一回退院できたりもしたので、そこまでずっと寝たきりって感じではなかったです。抗がん剤治療を受けました。競輪をやめようとは思わなかったですね。骨髄移植にはならず、抗がん剤治療だけだったので、引退までは考えなかったです」

 デビューからとんとん拍子とはいかなかったが、欠場前はダッシュを生かした自力戦でA級1班まで格を上げていた。復帰した今期はチャレンジの格付けで、1着こそあるが本来の力を考えれば苦戦していると言える。それも致し方ないとは思うが、復帰から約2カ月で徐々に手応えをつかんできている。
 「本当にちょっとずつって感じですね。もともと軽かったけど、体重と筋肉量も落ちちゃったし、なによりもレース勘が全然戻らなかった。でも、最近はトレーニングもできるようになったし、練習の感じは良くなっているんです。あとはそれをレースで出せるか。チャレンジだと、強い新人との二分戦とかになっちゃってレースの流れがない。だから難しいんですけど、来期は2班に戻れるので。今は来期に向けてと思ってやっています」

 難病から立ち上がって、今はもう前しか向いていない。ここから這い上がって、初のS級の舞台をつかみ取る。牧田の競輪人生第二章を追いかけたい。

熊谷洋祐記者

2023年6月13日 16時15分

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