鋭い中割りで復帰後初白星を飾る

　10月26日に松戸競輪場でF1ナイターシリーズの2日目が開催された。1Rには長期欠場空けの鈴木龍之介が出走し、ゴール前で鋭い中割りを決めて復帰後初白星を飾った。大病を患い今年の2月四日市から長期の戦線離脱を余儀なくされていた鈴木だが、厳しい闘病の末、再び競輪の舞台へ舞い戻ってきた。
　
　「1月の平で呼吸が苦しく感じて、健康診断を受けてその後に精密検査をしたら肺ガンのステージ4だとわかった。脳と背骨にも転移していて絶望的な状況だったけど、ガンにしか効かない抗ガン剤を使えて回復できた。同じ病気の人でも10%ぐらいしかその薬を使えないらしくて、いろいろな幸運が重なって復活できました。練習では休む前よりもタイムが出ていたし、感じは良かった。初日が終わってから長島（大介）君や星野（辰也）君にセッティングのアドバイスをもらい一日中いじっていたことがいい方に出たと思う。突き抜けるならあそこ（中コース）しかないと思ったし、安坂（洋一）さんが踏まなかったコースをいった。でも道中で土屋（仁）さんと連係を外してしまったのは反省です。ただレースに出るだけは嫌だし、初日も自分から買ってくれている人もいたので、以前より責任感も増しました。本当に携わって頂いた方々に感謝しています。これからも目の前の一走一走を頑張るという気持ちで走っていきたい」

　不屈の闘志でカムバックを果たした鈴木。さらなるパワーアップを遂げて、競輪人生第二幕をここから歩み始める。

• 選手詳細データ

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  鈴木龍之介 選手栃木・81期