渡邉雅也が特班を目指す ~川崎ミッドナイト~

photo-21042
櫻井祐太郎
力を出し切る先行勝負が持ち味
photo-21043
渡邉雅也
強烈ダッシュで特班決める
1・2班戦は宮城コンビがレースを支配

 本日、11月19日からの川崎ミッドナイトは、橋本智昭、櫻井祐太郎の宮城コンビに、栗林巧の北勢に期待する。本命の橋本は降級の今期、一度も確定板を外しておらず、V4、準V2回、決勝3着が2回という戦績。A級ではモノが違う。力を出し切る先行勝負にこだわってきたが、“最近は番手も回っている。番手の経験は少ないけど、冷静に走れた”と直前の11月弥彦ミッドナイト決勝では後藤悠に前を任せての直線勝負で結果を出してみせた。ここも同県のホープになら前を任せよう。櫻井は本デビューから負けなしで特班し、1・2班戦でも9月平で完全優勝と快進撃が続く。“長い距離を踏んで勝負する”をモットーとしており、橋本に任されれば、なおの事後手は踏めない。強力な同型のライバルを封じてレースを支配していく。
 小畑勝広、宮下一歩らの関東勢が怖い。ともに積極タイプの両者が手を組むことはないだろうが、それぞれ個の力でも十分立ち向かえる。北勢ペースを許さないパワー駆けか、援軍手薄なら中団を取ってのまくり勝負も考えられ、出方が注目される。
 能代谷元、栗本尚宗らの南関勢も軽視は禁物だ。展開がモツれれば、自在戦の両者の出番だ。

 V候補筆頭の座は橋本に譲るが、新鋭・櫻井からも目を離すことが出来ない。「1・2班に上がって流れに慣れていない部分がある。それでも自分のレースは出来ていると思います。(練習は)師匠の和田圭さんや、(同期の)原大智と一緒に練習している。師匠がメニューを組んでくれてバンクに入って。(レースで心掛けていることは)自分の力を出し切ること。基本は長い距離を踏んでいきたい。同期が皆強いので、僕も117期の中で目立つ存在になりたい。一走一走しっかり走れば結果は付いてくると思うので」。
 高校時代にはポイントレースなど中距離種目で活躍したように強地脚の持ち主。競走訓練でも117期3位に入る先行回数で在所8位だった逸材だ。橋本に前を任され、出し切るレースでV争いをリードする。

 チャレンジは、渡邉雅也の機動力が抜けている。GI覇者で未だS級上位で活躍する晴智(73期)を父に持つ2世レーサーは養成所を9位で卒業。ルーキーシリーズから順当に実力を発揮しており、ここまで6V。12月広島でのレインボーカップへの出場も決まったが、10月青森ミッドナイト、11月伊東を連続完全優勝し、この場所で2班への特班のチャンスをつかんだ。
 “レースの流れとかまだわからない。レースを見返すとここでいけたという所が何回もある。そこが課題です。8月の伊東から練習続きで状態が悪くなっていたけど、戻って良くなってきたから楽しみです。練習はキツいですね。親父には好きにやれって言われるんですけど、それでどういうのがいいか聞いてそのメニューをこなしているからキツいです”。すでにS級で活躍している同じ2世レーサーの山口拳の存在も励みに上を目指す日々。ダッシュタイプで、11秒台の上がりタイムを連発している切れ味は非凡。組み立てに失敗しない限り特班を決める。
 過去に2回、渡邉にマークし、ともにワンツーの道場晃規が渡邉とガッチリ連係。地元の佐々木和紀も渡邉とは連係実績はあるが、3番手は回れない。別線勝負で初Vを目指そう。

権田浩一記者

2020年11月19日 14時01分

開催情報

ページトップへ