牛山貴広選手茨城Ｓ級２班プロフィールスポット・インタビュー｜　当たる競輪（けいりん・KEIRIN）無料予想はエンジョイ

　「競輪っていいですよね。こうやって助けられているところがある。いい開催になりました」
　17年の始動となった立川記念を5341着。吉田拓矢の逃げを追い込んだ最終日の白星は、昨年７月以来、およそ半年ぶりに味わった美酒だった。後輩の頑張りに、牛山はいつにも増してやさしい笑みをたたえた。
　「選手になって10年目ですけど、入院は初めてでした」
　昨年７月、落車に見舞われ、前橋のバンクに叩きつけられた。左の骨盤の亀裂骨折を負い、長期の入院生活を余儀なくされた。
　「２カ月間入院をしました。１カ月がベッドで、あとの１カ月が松葉づえと車椅子。自分の足が本当に細くなっていった。その時は正直言って、復帰したら厳しいかなって思った」
　ピーク時は96キロあった体重も77キロまで落ちた。衰えた筋肉を練習で取り戻しながら、体重も80キロまで回復。３カ月以上の戦線離脱から、昨年11月の競輪祭でようやく復帰にこぎつけた。
　「（復帰初戦の）競輪祭の一走目はとくに緊張しましたね。稲垣（裕之）さんとか新田（康仁）さん、骨盤をやった先輩に教えてもらったら、（怪我から）半年から１年は違和感が残るって言われた。それはしょうがないかなって思ってたところもあるんで、体より、とにかく気持ち。気持ちが折れないようにと」
　8777着の競輪祭からＦ１を３場所こなすも未勝利。16年を地元で走り終えた牛山の気持ちは、もう新年に向かっていた。
　「春から夏にかけて戻ってくれればと思っていたけど。立川で手応えがあったんで、もうちょっと早くなりそうですね。手応えがあるのとないのじゃ、気持ちが全然違うんで。あとはこれから。いきなりは良くはならないのはわかっている」
　焦りはないものの、勝ち星は何よりの良薬。“持ちつ持たれつ”、仲間のありがたみを忘れない牛山が、必ずやまたＧ１決勝の舞台に帰ってくる。

2019年1月18日更新

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