松岡孝高選手熊本Ｓ級２班プロフィールスポット・インタビュー｜　当たる競輪（けいりん・KEIRIN）無料予想はエンジョイ

　今期からＳ級に復帰すると、ここまで11勝を挙げる活躍。決勝に勝ち上がったのは11月高松の一度だけだが、同格戦では高い勝率を誇っている。そのきっかけとなったのは昨年６月のできごとだ。
　「去年６月の向日町で９９９着をした。その後に初心に戻って、元々やってきた練習をはじめたんだけど、やっていくうちに以前と僕の体が違いすぎると感じた。どうやったらそこを上げていけるかを考えるなかで他の競技の動画を見てたら、こういうのは使えるんじゃないか？っていうのがあった」
　ヒントを得たのは野球の動画だ。松岡は必由館高校時代に甲子園にも出場した元高校球児。パーソナルトレーナーと相談して、体の使い方や力を入れるタイミングなどを見つめ直した。
　「妥協するわけじゃないけど、筋力ではトップ選手に勝てない。それなら逆のパターン。力を使わないほうがいけるんじゃないかと考えた。そこでしっくり来るものがあって、向日町の次の青森ではＳ級で初めて勝ち上がりでピンピンした。それを突き詰めるようになって、体と向き合うようになったのが今につながってますね」
　競輪は自転車を使う競技だ。道具に対して力を加えれば、そこに無駄な抵抗が生まれる。「まだ物足りない部分もあるけど、思った感覚で走れてる部分は大きい」。上位との筋力差を埋めるために松岡が考えた逆転の発想だ。
　「別府記念で同期の松浦（悠士）と話したときに、考え方が自分よりはるかに上だった。自分でも色々勉強したつもりだったけど、松浦の考え方は怖いぐらい明確すぎて、差があるなと感じた。自分も同じプロとして少しでもその差を埋めなきゃなと思いました」
　熊本からは活きのいい若手がどんどん出てきている。「僕も負けないように。彼らのいい手本や見本になれるように。つねにその気持ちを持ち続けて、そういうレースをしていきたい」。自分をしっかり持って戦ってさえいればチャンスはおのずと巡ってくる。そしてその先に初のＳ級１班やビッグレース出場が待っている。

2020年12月8日更新

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