酒井雄多選手福島Ｓ級２班プロフィールスポット・インタビュー｜　当たる競輪（けいりん・KEIRIN）無料予想はエンジョイ

　「いままでも、これからも。一番緊張したレースになると思う」
　デビュー６年目。大宮記念２日目の二次予選で師匠の成田和也と初めての連係を酒井雄多は静かに振り返った。
　打鐘４コーナーから、山降ろしでスピードに乗せてホームガマシ。師匠を連れて敢然と風を切り、直線を先頭で迎えた。後ろは指折りの名マーカー。最後は山田庸平の強襲に屈したものの成田は２着。追い込み選手にあの展開をメイクできたら、先行選手としての役目を全うしたと言っていいだろう。
　「次は準決で師匠を（決勝に）乗せたい。もっと上のレース、Ｇ１、２で一緒に走れたら楽しいだろうなって。そういうところで師匠とたくさん乗りたい。（初連係は）２度とできない経験なんで、すごく緊張もしたし楽しかった。もっとたくさん連係して、ワンツーをしたい」
　順調にステップアップして19年にＳ級にステージを上げたものの、一昨年の７月から１年間、Ａ級暮らしを味わった。昨年７月にＳ級にカムバックしてからは、競走得点も103点超まで上げた。
　「Ｓ級下位ではそれなりに戦えている。Ｆ１で決勝に乗れたり、乗れなかったり。もう一段階スピードをつけると、110点クラスの選手にも見劣りがしなくなってくるんじゃないかと」
　全幅の信頼を寄せる師匠の成田は、88期としてエリート街道を歩んできた。12年にダービー、13年には高松宮記念杯を制して、昨年も地元、平のオールスターでは決勝に進出。42歳のいまもトップクラスにいる。
　「僕がもっと上にいかないと、成田さんだからこそできるアドバイスっていうのができない。Ｇ１ではこう戦うんだって、（Ｇ１に出たことがない）僕に言っても意味がない。僕が上にいかないと成田さんが師匠である意味が半減しちゃう。（成田が師匠である）アドバンテージは大きい。ほかの人よりチャンスがあるのに、それを生かし切れてない」
　さらなる師弟連係の機会を増やすためにも、酒井のレベルアップが求められる。
　「前期はもうちょっとで１班が取れる感じだった。（今期は）しっかりと１班を取りたい。そうすればＧ１出場に手が届くところまでいくと思う」
　Ｇ１出場、そしてその舞台で師匠と。「これからだと思う。いまが、これが一ですね」と、成田は、ここから始まるストーリーに期待を膨らませる。

2022年1月19日更新

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