• 豊橋競輪 第35回全日本選抜競輪2/8〜2/11

読売新聞社杯全日本選抜競輪

20年G1戦線の開幕戦

松浦悠士

松浦悠士

清水裕友

清水裕友

佐藤慎太郎

佐藤慎太郎

  •  いよいよ20年のG1戦線の幕が開く。第35回全日本選抜競輪が豊橋競輪場において2月8日~11日の日程で開催される。トラック自転車競技シーズンのため脇本雄太、新田祐大は不在ながら、新S班が今年初めて一堂に会する。他にも浅井康太、諸橋愛、原田研太朗らの強豪が参戦。新年の流れを占う意味でも目が離せないシリーズだ。KEIRINグランプリ2020の出場権を真っ先に獲得するのは果たして誰なのか。

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インタビュー

佐藤慎太郎

佐藤慎太郎

  • 王者として迎えるG1開幕戦

  •  チャンピオンユニフォームに袖を通し、「追い込み選手は自分の力だけでは勝てないですから、ラインの選手に対する信頼だったり、感謝の気持ちを忘れないように走っていきたい」と再度、気を引き締めた佐藤。そんなグランプリ王者が、今年一発目のG1を迎える。
     「競輪を知って日が浅いファンは、俺のことをチャンピオンっていう意識で見て車券を買うことになる。競輪の新しいファンを獲得するためにも、そういう責任を持ってレースを走りたい」
     全国の競輪ファンの期待を背負い、今年はさらなる活躍を誓う。「全日本選抜は去年、(準Vで)グランプリを走るきっかけになった開催ですからね。もう期間は短いですけど、やれることはやって備えます」。03年当大会以来のタイトル奪還へ全力を尽くす。

村上博幸

村上博幸

  • 今年も頂点を目指す

  •  昨年はサマーナイトでV。そして、寛仁親王牌で14年以来のG1制覇と日々の努力が実った一年だった。
     「去年は良い一年やったと思います。年末はホッとして疲れが出たなっていうのはありましたけど、モチベーションを保って走れた結果だと思う」
     気持ちを新たに戦った今年初戦の和歌山記念は、優勝こそ逃したが、着ときっちり決勝にコマを進めた。
     「今年は前半を意識して走りたいと思っています。年間を通して対応できる状態を作りたいんですけど、最近は冬場の方が成績は良いので。歳をとるにつれて、どんなトレーニングをすれば良いのか難しくなっていますけど、全日本選抜までのプランは考えているのでしっかりやりたい」
     41歳になる20年も、頂点を目指して努力を惜しまない。

平原康多

平原康多

  • 手応えをつかんで地元記念V

  •  「グランプリに出られるのが決まってからは、ずっと練習、練習できてましたから」
     7度目の大宮記念を制した平原康多が、ほっと一息をついた。10回目のグランプリが終わると、年末年始も変わらず競輪モード。気を抜くことなく中3日の新年の立川記念で、あらたな自転車を投入した。
     「グランプリではその時のベストと思って、あの自転車を使った。ただ、ナショナルチームの人たちの話を聞いて、自分の固定概念が覆されることもあった」
     立川記念のシリーズ後半から手応えをつかんだ平原は、地元記念でそれを確信に変換させて優勝につなげた。
     「立川の準決くらいから自転車の進ませ方がわかってきた。このあとやっと期間が空くので気持ちをリセットします。(年間)6個あるG1の優勝を目指して」

清水裕友

清水裕友

  • 初戦から気負わずに

  •  後半戦から調子を上げ、年明けの立川記念を制すのは1年前と同じ流れ。今年最初のG1、全日本選抜に向けて流れは良さそうにみえるが「いい風に持っていけるとは思うけどわからないです」と清水は慎重に言葉を選ぶ。
     「グランプリが終わってから、練習はずっと良くない。後半戦に集中した反動もあるんでしょうね。年が明けて、気持ちも緩んでるかも。でも、2月、最初のG1になればスイッチが入ると思う」
     S班として初めて戦った昨年大会は二次予選で落車した。「あれから無謀なことをするのはやめようと思った」。今年は気負わずにG1開幕戦を迎える。
     「1年間長いですからね。獲れたらいいな、いい成績を残せればいいなってぐらいで、気負わずにいきたい。新車もボチボチ来そうだし、間に合えばここで出したいな」

郡司浩平

郡司浩平

  • 今大会で復帰予定

  •  SS班として迎えた20年はいきなり試練が待っていた。初戦の立川記念で初日1着スタートを切ったが、準決勝で落車失格。鎖骨骨折の重傷を負った。
     「右鎖骨骨折で去年、やったところと同じです。すぐに手術をして、わりと早く退院できました。それから少しずつ練習を始めて、できる範囲でやってます。痛みはまだ残ってますが、満足のいく内容の練習ができるようになってきました」
     今大会で復帰予定。本調子とはいかないかもしれないが、できる限りの準備はするつもりだ。
     「あと2週間でG1で戦えるぐらいのところまで戻せればと思ってます。SS班として全力で走り抜くつもりです」
     まだ1年は始まったばかり。南関の絶対エースとして、役割を全うする。

太田竜馬

太田竜馬 欠場

  • 昨年よりいい結果を

  •  昨年は記念優勝4回。大きな飛躍を遂げた1年だった。今年はさらなる高みを目指している。
     「去年は一昨年よりもいい成績を残せて、手応えもありました。今年はやってきたことをしっかり形にして、さらにいい結果を残せればと思ってます。G1で活躍したいですね」
     今年初戦の1月向日町F1は決勝6着。「新車を試したけど、あんまり感触は良くなかったです。どうするか探りながら考えます」。全日本選抜に向けて、試行錯誤を重ねている。
     清水裕友、松浦悠士のSS2名を中心に輪界を席巻している中四国勢。太田もその中心選手として役割を果たす。
     「いまの中四国勢は2、3年前では考えられないくらいの感じですからね。自分もそのなかでいい勝負ができるように。一戦一戦、大事に走って決勝に乗りたいですね」

金子貴志

金子貴志

  • 公私にわたり入念な準備

  •  デビューから25年、44歳で迎える初めての地元G1開催だ。「そんな日が来るとは思わなかった。楽しみだし、悔いのないように」と金子は意気込みを話す。「状態は思った以上にいい」。それでも優勝を狙うのは難しい。さらなる上積みを求めて、今は新たな試みに取り組んでいる。
     「平記念の前に低酸素ルームをテストしてみた。高地トレーニングと違って体への負担が少ないし、うまくいけば(普通の練習の)3倍の効果が得られるかもしれない。それで最後の追い込みに賭けてみようと思う」
     練習だけではない。本番へ向けて、ここまではさまざまな準備をしてきた。「どれだけお客さんを呼べるかを重視して、ここまでに色んなPRをしてきた。それがどれだけ効果が出るのかも楽しみ」。自分のため、豊橋競輪のため。積み上げてきたものを4日間のシリーズにぶつける。

中川誠一郎

中川誠一郎

  • チャンスが来たら逃さない

  •  ただひとり2冠に輝いた昨年、中川が3年ぶりにS班に返り咲いた。全日本選抜ではアッと驚く単騎の大ガマシを決めた。あれから1年が経とうとしている。
     「連覇は狙ってできるかは、わからないけど、そういう気持ちで臨みます。あとは心の底から自分にスイッチを入れていかないと」
     大宮記念から20年を始動した中川は、着。自力での戦いは、わずか最終日の1日だけだった。
     「(番手、3番手の)こういうところをしのいでいかないと。あとは(獲れる)展開が来た時にしっかりモノにできるように。豊橋はずっと走ってないけど、(10年F1で)3連勝で優勝したことがある。そん時は(吉本)卓仁が行ってくれたんですよ(笑)」
     舞台は相性のいい豊橋。中川は気負わずに天命を待つ。

推奨選手

  • 守澤
  • 太志
  •  Pick Up 1

  •  12月広島記念2217着あたりから素晴らしい伸びを披露している。同月小倉112着、1月四日市511着、同月大宮記念1128着と素晴らしい成績だ。今の伸びならG1大会でも好勝負が期待できる。

  • 鈴木
  • 竜士
  •  Pick Up 2

  •  自力主体の競走に変わりはないが、組み立てには幅を持たせている。レースの流れに応じて機敏な立ち回りから好位を狙う競走が板に付いてきた。1月平記念5225着の動きは良好でG1大会初優参もあるか。

  • 吉田
  • 拓矢
  •  Pick Up 3

  •  昨年は競輪祭でG1大会2回目の決勝進出を果たした。その後は優勝に手が届いていないものの、グレードを問わず準決では連を外していない。安定感が出てきたのは地力強化されている証しだろう。

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