• 富山記念GⅢ8/13〜8/16

後記 GⅢ 富山 08/13

大波乱で南修が初V

南修二

南修二

 先頭でゴールした3山田英明選手は内抜きで失格となり、直線で中のコースを踏んだ5南修二選手が繰り上がって優勝。表彰式を終えると、出迎えた選手たちから胴上げの祝福を受けて宙を舞う。

 神山雄が敗者戦で落車するなど波乱続きの最終日となったが、最後の最後に驚愕の事態が待っていた。注目の近藤と脇本の力勝負に場内は沸いたが、最終2センターでレースが吹き飛んだ。さらに、落車を避けて1着入線の山田が内抜きで痛恨の失格。南に思わぬ形で記念初Vが舞い込んだ。
 「抜けてないし、落車もあったんで実感はあまりないですね。ああいう展開は想定してました。最後脇本君が苦しそうにしてたんで内を行かせてもらしました。落車を避けるのはやってできるものではないけど、コースに入った時点で前に踏むしかないので。脇本君が頑張ってくれたし、3、4番手を固めてくれたおかげ。自分の力だけではないので。でも、これを機にG1、G2も頑張っていきたい。誰と言わず近畿は皆強いので」
 相川も繰り上がりで準V。初優出で表彰台入り。
 「山田さんは位置取りが上手いので付いて様子を見ようと。自分で仕掛けられればよかったけど、山田さんも行く雰囲気があったので。付いてただけだけど、こういう舞台を経験できてよかった」
 近藤は果敢に逃げたが、結果は実らず。
 「早めに押さえないと突っ張られるので。赤板で(誘導を)斬ってから要所要所で上手く踏めたと思うけど、最後に飲み込まれた。でも力を出し切れたので、次に繋がるレースはできた」
 山田は固唾をのんで審議を待ったが、判定はアウト。記念初Vは幻と消えた。
 「バックで仕掛けようと思えば行けたけど、五十嵐さんの番手まくりと思ったんで。外を行けないし、内を行ったのは一か八かだった。厳しいけど仕方ない。自分で仕掛けられなかったことに悔いが残ります」
 脇本は体調不十分のなか主役を演じ切り納得の様子。
 「(誘導を斬ると)失格ラインの前に押さえにくるとは思わなかった。すぐに引いて巻き返しても持たないんで、ギリギリまで待ってから。斬らせておいて、行けるところからのタイミングで。避けるのでいっぱいだったし焦りました」
 川木も勝負所でアクシデントでは致し方なし。
 「乗り上げましたよ。脇本君は止まった感じがしたけど、僕もその時点で脚はいっぱいだった。落車しなくてよかったです」 

Race Playback

レース展開1
南修二選手

レース経過

誘導員 : 伊藤健詞

 南が誘導を追って中近ラインが前団に構える。脇本に南―川木―志智。山田、相川と単騎の2人が続いて、近藤―五十嵐―松坂の南関勢が後方に待機。
 早めに動き出した近藤は青板手前ですでに脇本に併せ込むと、赤板手前で誘導を斬って先行態勢を取る。近藤に五十嵐―松坂と出切り、山田、相川。脇本は6番手となり、近藤が打鐘から加速して逃げる。
 最終ホームを通過して脇本も巻き返す。山田、相川は動けず、脇本が前団に迫りバックを迎える。五十嵐は、脇本のまくりに合わせて空けた車間を詰めるが3コーナー過ぎに近藤と接触して落車。落車を避けながら斬り込んだ南は、直線の入り口で進路を近藤の外に取り追い込む。一方、南に押し込まれた山田は近藤の内へ。直線の攻防は、内の山田に軍配が上がるも失格。南が繰り上がりV。中団から差し脚を伸ばした相川が2着に入り、逃げた近藤が3着。

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