• 岐阜記念GⅢ9/10〜9/13

後記 GⅢ 岐阜 09/10

山崎芳が大会連覇

山崎芳仁

山崎芳仁

 好位確保からバックまくりを放った9山崎芳仁選手が4月高知以来、今年2回目、通算16度目の記念優勝を飾った。表彰式ではカップと花束を誇らしげに掲げる。

 「仕上がってる」。周囲が口をそろえて評価した山崎が大会連覇を飾った。
 「連覇できましたね。岐阜は相性が良い。展開も向くし、大垣も優勝している」
 そうは言っても今開催の走りは圧巻だった。初日から番手に飛び付くなど大立ち回り。優秀、準決では好位確保からのまくりでオール連対の勝ち上がり。そして迎えた決勝戦。地元地区の中部は地元勢と三重勢で別線を選択したが、一策あった様子。さらに、武田らG1並みの豪華メンバーが顔をそろえる。それでも山崎は冷静に競走を組み立てた。
 「今日は前受けはマズいと思った。皆斬りにくるだろうし中団か後ろで。先行するつもりがあったんで、あの(武田の内を行った)動きができたと思います」
 打鐘前でハナに立った山崎は、思惑通り竹内がカマしてきて絶好の3番手を確保。5番手の武田が1センターから反撃に出るも、「武田さんの動きはわかっていました」と合わせて仕掛ける。「打鐘で踏んだから脚は残ってなかったです。竹内もかかってたけど、無理矢理行きましたね」
 武田との力勝負に勝つと、さらに逃げる竹内を捕らえ、最後は猛追した武田を振り切ってゴール。4月高知以来今年2度目、そして通算16度目の記念優勝を飾った。
 いつもの山崎スマイルで「たまたまです」とおどけて見せたが、その走りは輝きを取り戻している。今後ビッグでのさらなる活躍にも期待したい。
 「(今後ビッグなどで番手を回ることもあるが)人の後ろはまだヘタなんで、これからみんなに迷惑をかけると思います(笑)」
 武田は最後まで抵抗したが、山崎に屈して2着。
 「今日は先行も考えていたけど、浅井と山崎のところで脚を使ってしまった。山崎に内をいかれたけど、まだ打鐘前だし、僕の考えもあった。ただ、まくりにいくのが遅かったね」
 竹内は悲願の地元記念制覇は叶わず。
 「山崎さんが3番手にいるとは思っていました。あそこで落ち着いて駆けないとダメですね。勉強不足。また練習してきます」
 浅井は思惑が外れて組み立てに失敗した。
 「突っ張りもザキ(山崎)さんが内をしゃくったのも想定外。最後は思い切り踏んだけどダメでした」

Race Playback

レース展開1
山崎芳仁選手

レース経過

誘導員 : 吉村和之

 号砲で武田と渡邉が出るが武田が正攻法。隊列は武田-桑原が前受け、山崎-渡邉、竹内-志智、浅井-柴崎、単騎の野田は位置を探すも結局最後尾に。
 レースは青板2角から動く。浅井がゆっくりと上昇していくが、前受けの武田はこの動きをけん制し、突っ張る態勢で赤板を迎える。両者が見合った状態の所を、山崎が内をすくって誘導員の後位へ。すると後方から竹内が一気にギアを入れ、打鐘過ぎに山崎を叩いて主導権を握る。踏んでいた山崎も絶好の3番手を確保し、5番手に武田、浅井は8番手の一本棒で最終周回に入る。竹内がペースを落とさず逃げるなか、まずは武田が1センターからまくっていく。すると、3番手の山崎は武田の動きに合わせて先まくり。両者の踏み合いは山崎に軍配が上がり、直線に入り逃げる竹内を捕らえて大会2連覇を達成。2着に態勢を立て直した武田、3着に渡邉が入った。

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