中部勢が一致団結
豊富な陣容を誇る中部勢が優勝争いを優位に進める。主役を務めるのは浅井康太だ。今年は輪界屈指のオールラウンダーとして安定感抜群の走りを披露している。7月寬仁親王牌の最終日に落車したが、直後の四日市で地元記念3連覇を達成。8月の函館サマーナイトフェスティバルは連勝で決勝に勝ち上がった。当所は11年のオールスターを制覇。翌年は記念も制しているように相性のいいバンクだ。しっかり結果を出して、オールスターに弾みをつける。金子貴志は夏場に入って調子を上げていたが、函館サマーナイトの準決勝で落車負傷。腰の打撲で影響が心配される。志智俊夫、加藤慎平は地元で奮起。志智は8月の富山記念で決勝に進出。悲願の当地記念初制覇へ全身全霊をかける。加藤も7月松戸から3場所連続で優出と状態は上向き。目標豊富な今シリーズは力が入る。
中部勢にとって最大の脅威になるのが武田豊樹だ。函館サマーナイトは準決勝で落車したが、幸い軽傷で大きな影響はなさそう。一戦入魂の走りで王者の底力を示す。諸橋愛は今期に入って3度の落車と流れは悪いが、その中で8月豊橋記念を優勝している。タフな選手なので心配はないだろう。
山崎芳仁は昨年大会の覇者。今年は2月の全日本選抜を制して、早々とグランプリ切符をつかんだ。近況も安定した戦いぶり。山崎にとって心強いのは菅田壱道の存在だ。強烈なまくりを主武器に勝ち星を量産。同乗できればチャンスが広がる。
原田研太朗、渡部哲男の四国勢もV圏内。原田は今年に入って大きな飛躍を遂げた選手のひとり。ビッグレースで3度の優出。その強さは本物だ。ケタ違いのパワーで記念初制覇に挑む。渡部は差し脚堅調。原田をうまくリードして直線勝負にかける。
稲川翔は7月の寬仁親王牌、福井記念で連続落車。今年は試練が続いているが、8月のサマーナイトは敗者戦で2勝。復活への手応えはつかんだ。
井上昌己も忘れてはならない。8月サマーナイトは落車の影響もあって精彩を欠いたが、ここまでにはきっちり立て直してくるはずだ。