南関5車の結束固く
「ここは日大の朝練で走ってて、81期で落ちて82期を受ける間も練習していた」と話す松坂が、思い入れのあるバンクで2度目のG3制覇を果たした。
「みんながそれぞれ仕事をした結果です。本当に嬉しいです。思い出深い最高の結果になりました。前回のメモリアルもですけど、今日もすごく嬉しい」
反撃してきた吉田敏に対し、最終1角で番手まくりを放った新田だったが、3角過ぎでいっぱい。新田後位にいた松坂は、大外まくってくる吉田拓が来る前に踏み込んだ。最後は両者のゴール前接戦となるも、タイヤ差で松坂に軍配。
「もう(吉田拓に)抜かれたと思いました。初日も自分のなかでは3着かと思ったら4着だったし、それにお客さんも『吉田(拓)いいぞ』って言ってたから」
南関勢は勝ち上がった5車で結束し最終決戦に挑んだが、手強い相手に道中苦戦を強いられた。
「作戦もみんなでいろいろ出し合って、結果あれが作戦というか。吉田敏洋君が来たとき、(番手の)新田さんが行ってくれて、(3番手だった)自分が番手の仕事をしっかりと思って」
昨年の花月園メモリアルが初のG3制覇。そしてここが2V目と遅咲きの41歳。だが「このあとも一生懸命頑張っていきます」の言葉に、これから先、大舞台での活躍に期待を抱かせる。
ここがS級デビュー戦のルーキー吉田拓の走りっぷりに周囲は驚愕。決勝は8番手まくりで準Ⅴ。S班不在のシリーズを大いに盛り上げる立て役者となった。 「道中脚を使っちゃって最後伸びませんでした。やっぱり甘くないですね。ムダな所もあって反省のあるレースでした。今回はまぐれだと思っているので、気を入れ直して次も頑張りたいです」
新田は4着。確定板を逃すも、南関勢から優勝者が出て胸をなでおろす。
「自分はいっぱいいっぱいでした。英司君が優勝してくれてよかった。ワンテンポ遅れてたら吉田(敏)君に行かれてました。後ろもいるしあそこで出ていかないと」
果敢に攻めた吉田敏だったが、南関勢の二段駆けは乗り越えられなかった。
「正直疲れはあったけど体の調子は良かったし、行くところで行ってるので、今日のレースに関しては悔いはありません」