• 京王閣競輪場開設66周年記念ゴールドカップレース11/28〜12/1

後記 GⅢ 京王閣 11/28

南関5車の結束固く

松坂英司

松坂英司

 観客の声援に2度目のG3制覇を果たした7松坂英司が手を上げ応える。ゴール前は好回転のまくりで迫る6吉田拓矢との大接戦。それをなんとかタイヤ差でしのぎ切った。

 「ここは日大の朝練で走ってて、81期で落ちて82期を受ける間も練習していた」と話す松坂が、思い入れのあるバンクで2度目のG3制覇を果たした。
 「みんながそれぞれ仕事をした結果です。本当に嬉しいです。思い出深い最高の結果になりました。前回のメモリアルもですけど、今日もすごく嬉しい」
 反撃してきた吉田敏に対し、最終1角で番手まくりを放った新田だったが、3角過ぎでいっぱい。新田後位にいた松坂は、大外まくってくる吉田拓が来る前に踏み込んだ。最後は両者のゴール前接戦となるも、タイヤ差で松坂に軍配。
 「もう(吉田拓に)抜かれたと思いました。初日も自分のなかでは3着かと思ったら4着だったし、それにお客さんも『吉田(拓)いいぞ』って言ってたから」
 南関勢は勝ち上がった5車で結束し最終決戦に挑んだが、手強い相手に道中苦戦を強いられた。 
 「作戦もみんなでいろいろ出し合って、結果あれが作戦というか。吉田敏洋君が来たとき、(番手の)新田さんが行ってくれて、(3番手だった)自分が番手の仕事をしっかりと思って」
 昨年の花月園メモリアルが初のG3制覇。そしてここが2V目と遅咲きの41歳。だが「このあとも一生懸命頑張っていきます」の言葉に、これから先、大舞台での活躍に期待を抱かせる。
 ここがS級デビュー戦のルーキー吉田拓の走りっぷりに周囲は驚愕。決勝は8番手まくりで準Ⅴ。S班不在のシリーズを大いに盛り上げる立て役者となった。 「道中脚を使っちゃって最後伸びませんでした。やっぱり甘くないですね。ムダな所もあって反省のあるレースでした。今回はまぐれだと思っているので、気を入れ直して次も頑張りたいです」
 新田は4着。確定板を逃すも、南関勢から優勝者が出て胸をなでおろす。
 「自分はいっぱいいっぱいでした。英司君が優勝してくれてよかった。ワンテンポ遅れてたら吉田(敏)君に行かれてました。後ろもいるしあそこで出ていかないと」 
 果敢に攻めた吉田敏だったが、南関勢の二段駆けは乗り越えられなかった。
 「正直疲れはあったけど体の調子は良かったし、行くところで行ってるので、今日のレースに関しては悔いはありません」

Race Playback

レース展開3

レース経過

誘導員 : 深井高志

 初手は吉田敏―坂口、山賀―新田―松坂―勝瀬―望月、吉田拓―堤の順で並ぶ。
 青板周回のバックから吉田拓がアクションを起こすと、山賀が合わせて先に上昇し、4角で誘導を下ろして先頭に立つ。山賀は何度も振り返って後ろを警戒した後、2角から前を向いてアクセル全開で踏み込む。吉田拓は一旦6番手で外併走し、8番手まで車を下げた。打鐘が入り、山賀がフカして逃げるなか、吉田敏が最終ホームから反撃。吉田敏が迫ってくると、新田は外にけん制し、その態勢から番手まくりを敢行する。両者の力比べは最終バックまで続いたが、松坂が執拗にブロックしていくと、吉田敏は3角で力尽きた。するとそこに吉田拓が襲い掛かる。吉田拓が迫ってくると、松坂は早めに追い込みをかけ、直線に入ってマッチレース。最後は松坂がタイヤ差凌いで2度目のG3制覇を遂げた。

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