• 和歌山競輪場開設66周年記念開設記念 和歌山グランプリ1/9〜1/12

後記 GⅢ 和歌山 01/09

郡司浩が記念初V

郡司浩平

郡司浩平

 9郡司浩平選手が7番手から大外をまくってⅤ。3稲垣裕之ら強豪を破って記念を初制覇した。表彰台では、笑みを浮かべながら、誇らしげに両手を掲げる。

 先の立川記念に続き、またも若き戦士が栄光を手にした。16年最初の西日本地区グレードシリーズは、武田豊や山崎芳ら強豪達が次々と脱落する波乱のシリーズに。しかし、郡司は集中を切らさず奮闘。そして、持てる余りの力を発揮して初の記念優勝をつかんだ。
 「優勝できて嬉しいですね。父(郡司盛夫)も喜んでくれていると思います。今年の目標は記念で3着以内に入ることだったので、出来過ぎですね。まだ実感も沸かない(笑)。でも、これで次のステップに進めます」
 決勝は稲垣、村上の京都SSコンビに加え、地元勢など強豪が相手。しかし、「優勝を意識せずに、いつも通りのレースをすれば結果はついてくると思う」と冷静を保った。レースは想定外の展開となるも、その心持ちが勝利をもたらした。
 「本当は誘導を切らせて、稲垣さんに脚を使わせたかったです。でも、早めに押さえにきたんで対応できなかったですね。そこはしょうがないと思って、落ち着いて。稲垣さんは仕掛けると思ったし、そのスピードをもらえました。(自分の)勢いが良かったんで優勝したと思いましたね」
 今年を最高のスタートで飾った郡司。目前に迫るビッグも勢い十分で暴れる。
 「勢いが続いて、上積みが望めれば良いですね。記念の決勝とかG1とか、何回乗っても良いなと思います。声援もすごいですし、周りの選手の気迫とか緊張感とか。ある意味楽しいと思えました。そういうところで今後も活躍できるように頑張ります」
 田中は郡司を交わせず2着。記念初Ⅴはお預けとなったが、その表情は満足げ。
 「郡司にどうしたいって聞いたら前からと言われたので、今日は前からの作戦でした。前はどうなってたか分からないし、郡司だけ見て離れないようにと思った。最後も抜くとかじゃなく、まずは行けるところまでって感じ。ワンツーでよかったです」
 東口は地元Vを逃し、無念さをにじませる。
 「残念ですね…。あまり早く番手から行っても持たないし、あそこ(稲垣のまくり)こらえたら後ろの西岡さんも何とかなると思った。しゃーないですね」
 稲垣は地元勢と壮絶な力勝負を演じるも、最後は郡司に優勝をさらわれた。
 「(作戦は)取れた位置からいつも通り。最終ホームで松浦君が掬って、西岡君が下がってきたので、そこでバックを踏んで仕掛けるタイミングがずれてしまいました。仕方ないですね。また力を付けてきます」
 初の記念決勝に臨んだ松浦は、上位陣との力の差を痛感した。
 「東口さんが早めに出ればチャンスはあったけど。でも、余裕もなかったし、みんなが強かったです。稲垣さんのスピードも違いましたね」

Race Playback

レース展開3

レース経過

誘導員 : 布居寛幸

 号砲で飛び出した田中が郡司を迎え入れると、周回中は郡司―田中、稲毛―東口―西岡、松浦、稲垣―村上、森川の並び。
 青板バックから稲垣が上昇。森川も続き、松浦も森川後位に切り替える。稲垣は郡司を押さえに行くが、郡司も下げずに応戦。中団で内に包まれていた稲毛だが、赤板1センターで森川のところを強引にこじ開け、すぐさま打鐘前に稲垣を押さえて主導権。稲毛は後方の動きを警戒しつつ最終ホーム前からスパート。5番手から稲垣が2コーナーで満を持してまくってくるのに対し、車間を切って待ち構えていた東口も2センターから踏み上げる。東口は稲垣のまくりに合わせ切り、優勝かと思われたが、後方でじっくり脚を溜めていた郡司がでまくり一閃。前団を一気に飲み込んでG3初制覇。2着には田中が続いて南関ワンツー。地元勢は東口が3着まで。

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