主役は京都SSコンビ
西日本地区のグレードレース開幕戦だ。豪華な顔ぶれがそろったが、京都SSコンビがシリーズをリードする。昨年の村上義弘は苦しみながらも戦歴はハイレベルで安定。獲得賞金で6年連続のグランプリ出場に滑り込んだ。魂の走りは健在。グランプリ同様に、稲垣裕之とタッグを組めるのは大きなアドバンテージ。16年の初戦で好スタートを決める。稲垣は15年のビッグレースで3度の表彰台入り。タイトルには手が届かなかったが、年間を通して高いパフォーマンスを披露。初のグランプリ切符をつかんだ。SS班の誇りを胸に4日間のシリーズを戦い抜く。東口善朋は12月佐世保記念で落車。怪我の状態は気になるが、この開催にはきっちり間に合わせてくるはずだ。悲願の地元記念初制覇へ、全身全霊をかけて挑む。
武田豊樹は昨年のG1で2勝。グランプリ王者として底力を見せつけた1年だった。今シリーズは同県の後輩、吉澤純平の存在が心強い。昨年の決勝は鈴木謙太郎のまくりを追い込んでV。今年も相性のいい和歌山から武田の新シーズンが始まる。吉澤は今期2班ながら実力は争覇級に全く見劣りしない。浦川尊明、稲村成浩ら追い込み陣がしっかりラインを固めて、強力な布陣を敷く。
北日本勢も精鋭ぞろい。ラインの中核を担うのは山崎芳仁だ。昨年は2月の全日本選抜で9度目のG1制覇。その後も安定した戦いぶりを見せた。3年ぶりにSS班に返り咲いた今年も年頭からハイペースで飛ばしていく。菊地圭尚は昨年の全日本選抜の決勝で山崎とワンツーを決めた。初タイトルにあと一歩のところまで近づいている。究極のオールラウンダーとして今年も突っ走る。飯野祐太は近況、目立った活躍こそないものの、状態面に不安はない。当所は記念で優出の実績もある得意バンクだ。
急成長を遂げている郡司浩平もV候補に挙げられる。12月伊東では2度目の記念優出。その他の開催でもヒットを連発するなど、タテ攻撃の破壊力は一段と増している。望月裕一郎は昨年の優勝回数3回。差し脚は相変わらずシャープだ。
井上昌己は12月佐世保で地元記念連覇を達成。7月の寬仁親王牌の落車からスランプに陥ったが、ようやく本来の姿を取り戻した。