• 国際自転車トラック競技支援GⅢ2/5〜2/7

後記 GⅢ 向日町 02/05

S級初Ⅴを大舞台で

才迫開

才迫開

 中団まくりを放った6才迫開選手が強敵を撃破しS級初ⅤをG3で飾った。ゴール後はガッツポーズをして喜びを爆発。仲間に胴上げをされて、笑みがこぼれる。

 第2回目となった「国際自転車トラック競技支援競輪」。3日制で実施の今シリーズはSS班不在とあって、連日激戦に次ぐ激戦。そんな熾烈な戦いで最後に笑ったのは才迫だった。
 「信じられないです。父(実)も、兄(勇馬)もG3は獲っていません。最近は初日が終わったら、記者に囲まれることもなくて。気持ち良いですね。でも、この一回で満足しないようにしないと」
 優勝候補が次々と優出を逃し、決勝は実力が拮抗。才迫は「一発チャンスがあれば」と大事な一戦の前に気合を入れ直した。その言葉通り、決勝では自ら動いて絶好の4番手を確保。最終1センターからまくると、「後ろは一回も見ていないし、(星島が離れたのも)無我夢中でわからなかった」と一心不乱にゴールを目指した。終わってみれば、後ろを2車身突き放して快勝。S級初優勝をG3で飾った。
 これで競輪祭の特選スタートがほぼ確実。今後は、さらなるパワーアップを誓い練習に打ち込む。
 「(競輪祭は)せっかくのチャンスなので、良いところまで行けるように。もっと練習をきっちりやって頑張りたいと思います」
 西川は村上ラインに続くと、バックから空いたインコースを突いて準V。
 「チャンスでしたけど、あそこからまくる勇気はなかったですね。でも、楽しかったです。これで競輪祭にも出れるので、うれしいですね」
 安部は絶好の番手回りで3着。まくってきた才迫をけん制したときに、西川に内をすくわれてしまった。
 「村上さんが頑張ってくれたし、(才迫を)しっかり止めてゴール前勝負がしたかったんですけどね。止め切れなかった。ライン2車だし、(西川に)内を行かれるのはしょうがないですね」
 人気の稲毛は後方で凡走した。
 「緩んだところで仕掛けようと思っていたんですけどね。ホームで行きたかったけど、それだと窓場を引き出す形になってしまいますから。窓場を気にして、見すぎてしまいました」
 地元から唯一優出した窓場はシンガリ負け。悲願は叶わず。
 「悔しいですけど、これが今の実力ですね。でも、良い経験になりました」

Race Playback

レース展開3

レース経過

誘導員 : 山崎光展

 号砲が鳴ると澤田がS取りを制し、窓場を迎え入れる。以下隊列は村上―安部、才迫―星島、西川、稲毛―西岡の並びで落ち着く。
 青板2コーナーから後ろ攻めの稲毛が上昇すると、才迫もこの動きに乗っていく。稲毛が窓場に蓋をしにいくと、窓場も合わせて動き4コーナーで誘導を切る。窓場は突っ張る素振りを見せるが、徐々に車を引く。入れ替わりが激しくなり、赤板過ぎに才迫が斬った上を、すぐさま村上が1センターで叩いて主導権。村上は近畿勢が後方で互いに警戒する中、打鐘4コーナーからスパート。8番手まで下げた窓場が最終ホームから仕掛けると、4番手から才迫が合わせて先まくり。才迫は安部のけん制も乗り越え2センターで出切るも星島は離れた。稲毛も不発で、才迫は独走に持ち込みS級初優勝をG3で決めた。伏兵の一発に3連単は31万1600円の大波乱となった。

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