• 宇都宮競輪場開設67周年記念宇都宮ワンダーランドカップ5/28〜5/31

後記 GⅢ 宇都宮 05/28

園田匠が直線強襲

園田匠

園田匠

 2センターから中コースを突いた2園田匠選手が直線強襲すると、鋭く伸びて昨年の寬仁親王牌以来、S班としては初優勝。表彰式では優勝カップを手に笑顔を見せる。

 神山雄、平原康が準決勝で散る中、S班としてただ一人決勝に残った園田が威厳を見せつけた。
 「とりあえずホッとしています。今日はS班が一人だったんで自分がメーンだと思って走りました」
 寬仁親王牌を制したあとはプレッシャーと戦った。今年に入り1月立川記念で優参も、その後はなかなか決勝にも進むことができず苦しんだ。それでも自分のスタイルはこれだという走りを貫き通した。立川記念でも「S班になって周りの見方も変わってくると思うんですけど、自分らしく走るだけ。今年は結果にこだわって、勝つことにこだわります」と語っていたが、ようやく優勝に結びつけた。
 「金子さんも仕掛けるところで仕掛けてくれたし、スピードをもらう自分向きの展開でした。恵まれ1本ですね。でも、余裕はあったし、自分らしいタテを出せたので。今回はタテが出たことが勝てたことより嬉しいですね」
 次戦はG1高松宮記念杯。S班初優勝を果たし、最高の形で名古屋へと乗り込む。
 「この調子を落とさないように維持していきたい。次のG1で勝負するために」
 佐藤は絶好の展開も2着に。検車場に引き揚げてくると「チクショー」と悔しさを隠そうとしなかった。
 「悔しいですね。(早坂)秀悟は(和田)真久留があれだけいってるのに、あれを叩いていくんですから。今回で秀悟と呼吸も合わせられたし、また一緒に頑張っていきたいですね」
 橋本は早坂の踏み出しに千切れるも態勢を立て直し3着に。だが表情は冴えず。
 「早坂君のダッシュが凄くて、今の僕には付いていけなかった。そのあとは流れに乗っただけです。内容はダメですね」
 5番手からまくった金子にもVチャンスはあったものの4着に終わった。
 「良い展開にはなったけどね。踏み込んで良い感じで外を伸びたからいけると思ったけど。力不足でした」
 早坂はあくまでも自分のスタイルを崩さなかった。
 「キツかったです。でも他の先行選手より形は作ってるんで。スタイルを崩さず? それが俺なんで」
 地元勢で唯一決勝に残った矢野だが無念の7着に。
 「もう少し上手く走れればよかったんですけど。単騎は難しいですね」

Race Playback

レース展開3

レース経過

誘導員 : 渡邉藤男

 佐藤がSを取り、初手は早坂-佐藤-橋本、金子-園田、和田-石井-五十嵐、矢野の順で並ぶ。
 赤板で和田が上昇していくと早坂が車を下げ、誘導の後ろが入れ替わる。すると、今度は金子が打鐘で叩いて先頭に出る。金子は後ろを見ながら流すと、すかさず早坂が後方からカマして主導権取りに出る。負けじと和田も3番手から出て踏み合いに。しかし、ダッシュで優った早坂が、3番手の橋本を千切って2車で主導権を握った。早坂は軽快に逃げるなか、石井が和田を捨てて前との車間を詰めていくが、追い付いた所で脚は一杯。一方、佐藤は4角ハコ回りの絶好の展開から追い込む。しかし、園田がS班の意地を見せた。2センター過ぎ、金子が車を外に回すと園田は内を踏み、直線で中のコースを強襲。鋭く突き抜け優勝した。佐藤は惜しくも2着。橋本は9番手から園田のコースを辿って3着に入る。

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