地元の神山雄が快挙達成へ邁進
メモリアルの記念100Vをホームで達成するべく照準を定めている神山雄一郎が、地元ファンの期待に応えよう。竹内雄作をはじめ他地区にも強豪がそろったが、気心知れた平原康多、そして地元地区で初めての記念を迎えるスーパールーキー吉田拓矢らと総力を結集する。神山は静岡記念V後も、玉野、高知と続けて記念を優出。安定した成績を残している。静岡ダービーでは着。未勝利に終わったが勝負どころでのコース取り、番手でさばきはさすがと思わせるものだった。準決では先行策に出た平原の番手で、竹内を大きくブロック。がら空きのインを行かれて4着で優出を逃したが、その仕事ぶりが光った。09年以来の地元記念制覇で、自らの記念最年長V記録を塗り替えよう。平原は静岡ダービー着。全日本選抜、名古屋ダービーに続いて決勝進出はかなわなかったが、自身も前回の西武園記念からの上積みを感じていたように動きそのものは悪くなかった。ゴールデンレーサー賞では結果的に原田研を引き出す形にはなったが、単騎で先まくりを打った内容は評価できる。前述した神山との準決では、竹内を不発にする逃げを披露。完調とはいかないが、平原の存在こそが関東勢にとっては大きい。昨年10月の特進から、吉田はすでF1を5V。2度の記念でともに優出を遂げている。今シリーズも順当に勝ち上がり、関東勢の先導役を務める。
輪界屈指の先行パワーを有する竹内に金子貴志がタッグを組む中部勢が、関東勢にとっては一番の脅威となろう。静岡ダービーでは着と竹内は組み立て面での甘さを露呈した。しかしながら、渡邉雄を力でねじ伏せ、最後は中川誠のまくりを退けた二次予選は圧巻。本来の力さえ発揮できれば、結果はあとからついてくる。準決では竹内と共倒れの金子も、静岡ダービーは未勝利ながらまずまずの動きを見せていた。その機動力はまだまだ一級品だが、番手でのスキルもアップ。脚力に裏づけされた立ち回りから、別線にプレッシャーを与えて中部勢に流れを呼び込む。
早坂秀悟、佐藤友和、菊地圭尚の北日本勢を束ねる佐藤慎太郎は、昨年の当所記念の覇者。実力備えた4人がともに勝ち上がって、厚みのあるラインが形成されれば北日本での上位独占も難しくはない。
静岡ダービーではさすがのテクニックで優出と玄人好みの渡邉晴智は、石井秀治との連係から活路を見出す。
村上義弘、稲毛健太の欠場で大幅に戦力ダウンした近畿勢では松岡健介が孤軍奮闘。長走路が舞台なら脚をためての一発でライバルたちに襲いかかる。