浅井康が他を圧倒
周囲からため息の漏れる強さ。S班の浅井が圧巻の逃げ切りVで王者の威厳を示した。
「競輪祭が決まっていない2人を連れてだったし、ほぼ川村さんとの2分戦。タイミングを見て行きますとは話をしていて、ジャン過ぎでタイミングがきたので。(その後は)後ろも見て、自分のペースを守って先行しました」
前検日には「今年1年は結果を求めて」と語っていたが、決勝はラインを引き連れての先行策。「最近はラインの競走を前走ってる選手がしてくれてたんで。ラインを大切にという気持ちで走りました」と中部の絆を大切にした上で、堂々と押し切った。
これで福井記念、サマーナイトに続き3連覇。賞金ランキングも上位に付け、今年もGP出場が見えてきた。今後のオールスターやビッグへの準備を怠らず、年末の立川へまい進する。
「グランプリを狙うのに賞金も大事だし、周りに稼がせないのも(他の中部勢への)援護になる。(今後のビッグは)33バンクが続くのでしっかり33を走る体を作って、しっかり仕掛ける脚を作っていきたい」
北野は絶好の展開も、浅井を交わせず準V。記念初はVならず。
「あーえらかった。獲らせてくれてもええやないか(苦笑)。絶好の展開になったと思ったけど、やっぱりつえーや。いい夢見させてもらいました」
初手から近畿勢を追走した諸橋はレース展開が予想違い。最後は直線で鋭く伸びるも3着まで。地元Vを逃して無念さを滲ませる。
「浅井が先行するとは思わなかったですね。川村さんだと思っていました。ホームで4番手に切り替えられたら違っただろうけど。そこは自分の勇気の足りなさですね。勝負強さも足りなかった。残念です」
連日、俊敏な走りを見せていた松浦だが、決勝はその持ち味を発揮できず。
「川村さんがあんなに踏まないとは思わなかった。その後も(浅井に)スイッチできなかったです。緊張もなくていける感じはあったけど、甘くないですね。悔しいです」
川村は浅井を合わせ切れずに7着敗戦。
「押さえてと思っていたけど…。合わせられなかった。浅井君が強かったです」