• 小松島競輪場開設66周年記念阿波おどり杯争覇戦7/7〜7/10

後記 GⅢ 小松島 07/07

平原康が大会連覇

平原康多

平原康多

 上手く中団を確保すると2角まくりで7神山とワンツーを決めた3平原選手。優勝は昨年大会以来、1年ぶり。関東復権のキーマンがゲンのいいバンクで完全復活を遂げた。

 勝負を分けたのは赤板ホームの動きだった。先行するであろう小松崎に対し、中団は松岡も欲しい位置。平原は小松崎の上昇に合わせて俊敏に中団を奪うと、2コーナーまくりで鮮やかに前団を飲み込んだ。開口一番、「1年ぶりの優勝です」。平原は照れくさそうに笑った。
 「予想以上に大地がハイペースで駆けちゃったんで。師匠(岡部)がついてるし、頑張りたかったんでしょうね。もう松岡がカマしてくるようなペースじゃなかった。最低限の位置を取らないとレースにならないし、行けるかどうかわからないけど、力を出し切って神山さんとゴール勝負。それができたんで。何かホッとしました。嬉しいです」
 優勝は昨年の当所記念以来1年ぶり。今年前半も落車3回と乗り切れなかった。
 「思うような結果を残せなくて、自分自身が情けなかったけど、それ(落車)を言い訳にできないし、実力のない1年と感じてた。でも試行錯誤しての今なんで、プラスに考えて。ここからいい走りをもっともっと見せられるようにしたい」
 優勝の余韻にひたる間もなく、16日からはサマーナイトフェスティバルが待っている。「すぐにサマーナイトがあるし、余裕をこいてる暇はない。後半戦は始まったばかりだし、前半の分をお客さんに取り戻してもらえるように」。相性のいい小松島の地で再び強い平原が帰ってきた。
 平原の上がりタイムは10秒9。さすがの神山もお手上げといった感じでクールダウンを始める。
 「強すぎたね。強烈です。すごい。スピードの乗りがすごかったし、抜ける雰囲気じゃなかった。一杯です。でも離れなかったからよかった。すげえ強いです」
 関東ライン3番手の高木を岡部がけん制。大きく空いたインコースを踏んだ有坂が3着に食い込んだ。
 「待ったけど戻ってこないから、もう待てないよね。久々の競輪祭です(笑)」
 バック最後方からコースを突いた小倉だったが4着まで。悲願の地元記念優勝は今年もならなかった。
 「ちょっと遠いっすね。赤板がポイントだったけど、抵抗する間もなく貴久が(平原に)押さえられた。3着ぐらいは行きたかったけど、岡部さんのでバック入れてしまったんで」

Race Playback

レース展開3

レース経過

誘導員 : 室井竜二

 スタートでけん制が入るも、小倉竜二が先に出ていく。初手は松岡ー小倉、平原ー神山ー高木、市田、小松崎ー岡部ー有坂の順で並ぶ。
 動いたのは青板周回の3角から。まずは小松崎が上昇していくと、平原が合わせて中団を取る。引いた松岡が7番手で市田は最後尾。一本棒のまま打鐘を通過し、小松崎は何度も後ろを振り返ったが敵の反撃はなく、市田が切り替えて7番手に収まっただけ。すると、小松崎は4角から腰を上げて一気にペースアップ。最終ホームを通過し、小松崎が懸命に逃げるなか、2角前から平原が早めにスパートする。平原は猛スピードで前団に襲い掛かると、バックで小松崎を抜き去った。そこから神山との直線マッチレースとなるが、平原が力強く押し切って当所記念連覇を達成した。岡部が3番手の高木を大きくブロックすると、有坂が空いた内を抜け出して3着。

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