• 玉野競輪場開設99周年記念瀬戸の王子杯争奪戦9/24〜9/27

後記 GⅢ 玉野 09/24

力の差を見せ付けてⅤ

シェーンパーキンス

シェーンパーキンス

 日本勢を力でねじ伏せた8マティエス・ブフリ選手の番手から、6シェーン・パーキンス選手が追い込んでⅤ。ウイニングランでは、ファンの声援に右手を上げて応える。

 輪界の歴史に新たな1ページが刻まれた。初めて外国勢が参加したG3開催は、パーキンスがチャンスをモノにして優勝。外国人選手として、初のグレードレース覇者となった。
 「(優勝できて)言葉にならないですね。実感がわくまでに時間がかかると思う。ブフリがすばらしいスパートをしてくれて、良いポジションにいられたので勝てました。日本の競輪には本当に感謝しています。競輪で100勝したし、ワールドステージ、そしてG3も勝って夢のようですね」
 決勝は今シリーズ初の番手戦。しかし、来日7回目だけに、きっちり日本の競輪に順応してみせた。
 「(レース前は)いろいろなプランを立てたが、渡邉や武田など沢山良い選手がいるので。ブフリの番手から日本の競輪で培ったもので、どのライダーが来るのか見て仕事をしました」
 本業の競技では、リオ五輪の出場を逃して希望を失った。しかし、日本の競輪が新たな夢を与えてくれたとパーキンスは話す。
 「オーストラリアではチャンピオンになったけど、リオに参加できなくて残念だった。でも、日本に呼んでもらえて、G3を勝つっていう夢を与えてくれて感謝しています」
 強敵相手に完全V。「良いスタートが切れて良かった。(今後も)良いレースができれば」と日本での活躍を誓った。
 連日、輪界のスター達をことごとく跳ね返した外国勢。日本勢にとっては、世界との実力差を痛感させられたシリーズだった。
 伏見が渡邉の番手から追い込んで準V。しかし、アテネ五輪メダリストでも世界トップレベルのスピードに驚きを隠せない。
 「一成の展開になったと思ったけど、あの上を行くんですね。絶対に行かれないと思った。決まったかと思ったけど、気づいたら(外国勢が)横にいた。しびれましたね」
 ブフリが3着。驚愕のスピードで別線を一掃と日本勢に衝撃を与えた。
 「一成はスピードがあるので、パスしたらびっくりさせられると思ったので仕掛けました。でも、スピードを出しすぎて、もたないかと思いましたね。3着でびっくりしています」
 S班の武田は、日本勢の意地を見せられず無念の表情。
 「ああいう動かないレースは日本じゃ絶対ない。対応できなかったし、人任せになってしまいました。もうちょっと何かしたかったですね」
 渡邉はブフリとのスプリント勝負に挑んだが、リオ五輪の銀メダリストに敗北して7着。
 「(あの展開は)予想していた。動いてくれればラッキーでしたね。合わせ切ったと思ったら、さらに伸びました。結果論ですけど、2テンポ早く踏めば、合わせ切れたと思う」

Race Playback

レース展開3

レース経過

誘導員 : 柏野智典

 外国勢が初めてG3に参戦。決勝もそのパワーとスピードを見せつけた。号砲で内枠の日本勢3人が素早く出て、渡邉が前受け。これで、前から渡邉―伏見―和田、武田、原田研―岩津となり、ブフリ―パーキンス―北津留は後攻めに。
 動きなく赤板を過ぎ、渡邉が後方を警戒しだすが、ブフリはまだ仕掛けない。打鐘2センターまで来たところでブフリは一気に踏み出す。合わせて渡邉もスパートするが、ブフリは2角で渡邉を叩き切った。北津留は踏み出しで離れていて、ブフリ―パーキンスの2車で出切り、渡邉がパーキンスの内で踏み止めず抵抗する一方で、3番手にすんなり伏見が続く態勢に。前は踏み合いで息が入らない展開となるが、武田、原田も動けず。直線に入り、背後から伏見が迫るのを確認したパーキンスがゴール前鋭く抜け出してV。2着に伏見、3着にはブフリが粘った。

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