• 京王閣競輪場開設67周年記念ゴールドカップレース10/29〜11/1

後記 GⅢ 京王閣 10/29

岡田征が悲願のV

岡田征陽

岡田征陽

 2平原康多選手の2コーナーまくりに続いた地元の8岡田征陽選手が、ゴール前で意地の差し切り。3度目の記念制覇を達成した。ゴール後は仲間から胴上げで祝福される。

 「東京のみんなの想いを背負って走れたのが嬉しかった」
 初日には後閑信一、準決勝は河村雅章と地元勢が次々と勝ち上がりを逃した。地元から唯一のファイナリストとなった岡田は、仲間の想いを胸に決勝に臨んだ。前を任された平原も、埼京の絆を見せるように2角からスパート。岡田は「康多君とは知れた仲なので、黙って付いていきました」と迷いなく追走。最後は平原を差し切った所が、栄光のゴールラインだった。 「初日に後閑さんが敗退してしまって。本当なら河村も入れて決勝を走りたかったけど。でも、地元(優勝)は格別だし、素直に嬉しい」。
 13年にはS班に所属。しかし、その後は落車や怪我に悩まされて、思い通りにいかない日々が続いた。それでも、腐らずに戦いを続け、悲願を達成した。
 「良くなってきた時に落車があって。周りの助けも借りてようやく、こういう舞台へ戻ってこられました」
 再び大舞台へ。この優勝を足がかりに、G戦線での再活躍に期待したい。
 「まずは来年の(当所)ダービーを目標に。今後は他の記念でも優勝争いができるように頑張りたい」
 平原は岡田に交わされて準V。それでも、秀逸な立ち回りと、絆の走りで周囲を唸らせた。
 「京王閣は毎回自分が獲れない。でも、しっかり大役を果たせて終われていますね。すごい充実感があります。状態は前回よりもいい。競輪祭に一番いい状態にもっていければ」
 勝瀬が3着に続き、ラインで上位独占となった。
 「平原君はラインがあったからあそこから行ってくれたんだと思う。これは誰も来れないと思いました。(競輪祭の権利を獲得できて)平原君のおかげですね」
 まくり追い込みでVを狙った浅井だが、届かず4着。
 「今日も理想の組み立てではありました。自信もあったし、体と相談してあの位置で。(新車の)自転車は出ているので、煮詰めて。次の武雄記念でも使います」
 渡邉は後方に置かれて万事休す。上がり10秒6のまくりでも、前が遠かった。
 「響平が押さえたら、浅井が叩いてくれないかなって思ったんですけど。そうじゃなくても、3番手を取り合いになるかなと。ちょっと他人を頼り過ぎました」

Race Playback

レース展開3

レース経過

誘導員 : 柴田洋輔

 号砲で渡邉がサッと出て前受け。渡邉―山崎、浅井―近藤、平原―岡田―勝瀬、新山―佐藤で隊列はまとまって周回を重ねる。
 赤板と同時に新山が上昇を開始。平原が新山ラインに切り替えて続く。2コーナー過ぎに新山が前団を押さえて先頭に。渡邉はあっさり車を引いて、新山―佐藤―平原―岡田―勝瀬―浅井―近藤―渡邉―山崎の隊形に。新山はしきりに後続の動きを確認するが、別線からの反撃はなく、最終ホーム入り口から一気にペースを上げて先行態勢に入る。これで絶好となったのが、すんなり3番手を手にした平原。2コーナーからまくると、何の抵抗も受けずに3コーナーでは新山を捕らえて、ライン3人で出切る。追って浅井も外へ踏み出すが差は詰まらない。スピードを落とさず直線に戻った平原が押し切るかに、ゴール寸前で岡田が一伸び。逆転で地元Vを飾った。

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