• 伊東競輪場開設66周年記念椿賞争奪戦12/15〜12/18

後記 GⅢ 伊東 12/15

松岡貴が記念初制覇

松岡貴久

松岡貴久

 単騎の4後閑信一選手の仕掛けを追った2松岡貴久選手が早めに追い込んで快勝。デビュー12年目で待望の記念初優勝を飾り、表彰式で満面の笑顔を見せる。

 届きそうで、なかなか手が届かなかったG3のタイトル。松岡が記念決勝21度目の挑戦でようやく栄冠をつかんだ。
 「今までG3が獲れなかったのは自分に何かが足りなかったのかもしれないですね。獲れたことですっきりしたし、重しが取れた感じがします。最近は調子が悪かったので、優勝できてよかった」
 レースは単騎の後閑が奇襲の仕掛けで最終的に主導権を握る。誰もが驚く展開にも冷静な判断力と抜群の競走センスで切り抜けた。
 「深谷が前を取るだろうから、その後ろを取って、あとは流れで走ろうと考えてました。後閑さんが行く雰囲気はあったんですけど、本当に行ってくれてラッキーでした。出切った時点で、もうあと来るのは安部さんぐらいしかいないですからね。余裕はあったので、すぐにまくってもよかったんですが、確実に勝ちにいきました」
 この優勝で松岡の存在感は一段と高まるだろう。来年は九州勢の中心選手として、グレード戦線を引っ張っていく。
 筒井は松岡にピタリと追走。きっちり2着に流れ込んだ。
 「後閑さんがすごかったですね。意外な展開になったけど、貴久のスピードが生きたと思います。あの展開で2着なら納得ですよ。しっかり付いていけたし、ワンツーが決まってよかったです」
 最終バック後方から好スピードでまくり上げた安部は3着まで。
 「意外な展開でしたね。でも、単騎なので一発を狙って、しっかり自分のレースをしようと思ってました。踏み出した感じがよかったので、行けるかなって思ったけど、ちょっと前まで遠かったですね。届かなかったのは力不足だし、しょうがないですね」
 後閑は単騎で孤軍奮闘。思い切った仕掛けで主導権を奪った。
 「どこかで仕掛けようとは思ってました。深谷が前を叩くと思ったし、ここだって思って行きました。勝てはしなかったんですが、力は出し切れました。見せ場は作れたと思います」
 人気を集めた深谷は後閑の早い仕掛けに対応できずシンガリ負け。伊東記念連覇はならなかった。
 「しっかり仕掛けることはできたんですけど、出切ってすぐに後閑さんが来て、びっくりしました。後閑さんが強かったです」
 即席で深谷とタッグを組んだ地元の新田は共倒れに終わった。
 「深谷が出切って、ちょっと流したところで、内に山形がいて締めこんだら、前まで行きそうになってしまってバックを踏みました。そうしたら後閑さんが行ってしまって…。どこかにスイッチするような脚は残ってなかったですね。展開が向かなかったし、しょうがないです」

Race Playback

レース展開3

レース経過

誘導員 : 萩原孝之

 やや見合ったスタートから深谷が誘導員を追うと、周回は深谷―新田―松岡―筒井―西岡―後閑―山形―高原―安部の並び。
 青板ホームから山形が上昇を始めると、深谷は誘導を残したまま2コーナーで車を下げる。山形の動きに続いた安部、後閑が中団。深谷が8番手まで引くと、山形、松岡が車間を切って深谷の仕掛けを警戒する。それでも深谷は新田を連れて4コーナーから一気のカマシ。ホームから誘導を下ろして踏み上げる山形を襲う。打鐘で深谷が先頭に立つが、その上を単騎の後閑がすかさず仕掛けて最終ホームで前に出る。この動きに上手く続いた松岡には絶好の展開。2コーナー過ぎから安部が好スピードでまくってくるが、ギリギリまで後閑を使った松岡は4コーナーから踏み込んで記念初Ⅴ。筒井とラインでワンツーを決めた。好回転の安部だったが3着まで。

ページトップへ