深谷知が大会連覇へ一直線
大会連覇を狙う深谷知広が中心だ。今年はここまで記念優勝3回。G1戦で4回優出しているが、決勝戦は大敗ばかり。これが大きく響いて、年末のグランプリ出場を惜しくも逃してしまった。11月の競輪祭も決勝で7着に敗れたが、新山響を突っ張って先行した内容は光っていたし、次につながるだろう。新たな気持ちでここから再スタートを切る。昨年の当地記念はオール連対でV。決勝は後方8番手から豪快にまくって南関勢の2段駆けを粉砕している。今シリーズも豪脚発揮でファンを魅了しよう。深谷とタッグを組むのは柴崎淳だ。ここに来て調子を一気に上げている。11月京王閣の災害復興支援レースは7番手から鮮やかにまくって優勝。続く同月西武園はオール連対で連続Vを達成した。深谷の番手をすんなり回れれば逆転は十分可能だろう。
関東勢も強力な布陣だ。武田豊樹はグランプリ出場を決めて、ここ欠場となったが、先導役の吉田拓矢を筆頭に、役者がそろった。吉田は競輪祭を着と奮闘。着実にステップアップしている。ここも強豪相手にチャレンジャー精神で挑む。競輪祭でG1初優出を果たした芦澤大輔、戦法に幅のある木暮安由もV圏内だし、朝倉佳弘、後閑信一も存在感を発揮か。
南関勢は総力を結集して他地区の強豪を迎え撃つ。ラインの軸になるのは地元の渡邉晴智だ。競輪祭では準決勝に進出。差し脚は相変わらず冴えている。渡邉雄太は師匠の前で果敢に攻める。10月前橋の寛仁親王牌ではG1初勝利を挙げるなど、先行力に一段と磨きがかかった。新田康仁はケガを乗り越え、復調ムードだ。近況はF1シリーズでコンスタントにⅤ争いを演じている。地の利を生かして勝ち上がる。近藤隆司は腰痛で調子を落としていたが、競輪祭では2度目のG1優出。本来の力強さが完全に戻っている。
川村晃司、山田久徳の京都コンビに、稲毛健太の機動型、追い込みにも椎木尾拓哉が控える近畿勢も層が厚い。格上の川村は骨折からまだまだ復調途上だが、前走の西武園でも先行して粘るなど一歩、一歩感覚は取り戻してきている。山田久徳は位置取ってのまくりのイメージが強いが、相手や流れ次第では先行勝負も辞さないだけに、川村も前を任せやすい。また、すんなり駆けさせたときの稲毛の破壊力も目を見張るもので、寬仁親王牌の二予では深谷らに逃げ切っている。
さらに山崎芳仁も侮れない。過去に当地記念、東西王座戦を制しているように、伊東は好相性を誇るバンクだ。今年はビッグ戦線で思うような結果を残せなかったが、状態自体は上向いている。自力戦でも飯野祐太をマークのレースとなってもチャンスは見出せる。
松岡貴久も一発を秘める。一頃の勢いはないが、まくりのスピードは目を見張るレベルだ。また、前走の岸和田記念で決勝進出の栢野智典も位置取り成功なら連対が望める。