• 広島競輪場開設64周年記念ひろしまピースカップ12/22〜12/25

後記 GⅢ 広島 12/22

原田研が16年をⅤ締め

原田研太朗

原田研太朗

 中団を確保した5原田研太朗選手が、最終バックからスパートしてⅤ。16年最後の記念覇者となった。レース後は、ファンの声援にガッツポーズで応える。

 今年は1月立川で記念を初制覇。その後はビッグでも優出こそなかったが、SS班の強豪を次々に破って勝ち星を量産するなど、中四国の星として成長を続けた。その一年間の集大成をぶつけ、今年最後の出走をVで締めくくった。
 「優秀の反省が生かせました。でも、前もカカっていたし、後ろの圧力もすごかったですね。いろいろ試行錯誤して、考えた1年でした。自転車と向き合って、早く走るためにどうしたらいいとか。考えながらやってきました。最初(1月立川記念)で勝って、最後を勝って、いい年でしたね」
 レースは原田が後ろから早めに動き前を押さえた。そして「モガき合う展開が一番良かったけど、深谷さんが構えたので脚を使わずに。理想の位置が取れました」と中団を確保。最終バックから渾身のまくりを放つと、松浦のブロックも乗り越えて見事優勝を果たした。
 「車番的にも、前か後ろだったので後ろから。後ろなら早めに押さえようと。そしたら竹内さんの距離も長くなってしんどいかなと。(2センターで松浦が)軽くもってきて、前に踏むと思いました」
 そして、来年はさらに上のステージへ。まずは2カ月後に迫った大舞台を目標に準備を進める。
 「2月から(全日本)選抜もはじまりますし、そこに向けて仕上げていきたい。一発目が大事なので。そして、来年はコンスタントにG1の決勝に乗れるように」
 ホームで仕掛けをちゅうちょした深谷。原田が仕掛けた上を猛然と迫ったが、あと一歩及ばず準V。
 「(打鐘の4角)あそこですね。いいペースで駆けていたので。叩くだけなら叩けただろうけど…、失敗しました。ただフレームはいいですね。これで練習していければ」
 竹内ライン3番手を回った池田が3着に突っ込んだ。
 「チャンスだっただけに悔しい。内か外かだったけど、ちゅうちょした部分があった。また来年ですね」
 記念初制覇へ絶好のチャンスだった松浦は悔しさをにじませる。
 「こんなチャンスないんですけどね。まだまだ弱い。(原田も)下ってくるので、最後は厳しいと。もう少し早く横にきてくれれば、止められたかもしれないけど…。2コーナーから出るなり、車間を切るなりすればよかった。技量不足、脚力不足を痛感しましたね」
 園田は最後方でバックを通過。直線で鋭い伸びを見せたが、前は遠かった。
 「今日は一番後方でもいいかなと。自分のタテがどこまでいけるのか試したかった。深谷がホームで行かなかったときに(優勝は)ないなと。ハラケン(原田)も思ったより冷静でしたね。最後は(池田)良がブーンと(振って)来るのかと思って見ちゃった。でも手応えは十分あったと思う」

Race Playback

レース展開3

レース経過

誘導員 : 才迫開

 深谷がいち早く飛び出してスタートを取った。初手の並びは深谷ー金子、園田、竹内ー松浦ー池田ー桑原、原田ー渡部。
 まずは原田が青板バックから上昇していくと、赤板で誘導を下ろして先頭に立った。すると、続いた竹内がその上を押さえて先頭が入れ替わる。引いた原田が中団に入り、深谷が7番手に置かれ、一本棒で打鐘を迎える。先頭の竹内はさらにスピードを上げていき、最終ホームもそのままの隊列で通過する。竹内が懸命に逃げるなか、原田がバックからスパート。番手の松浦も後ろ確認して身構える。そして、2センターで原田が迫ると、松浦は数発ブロック。しかし、原田の勢いはなかなか止まらない。原田はこれを懸命に堪えると、直線で一気に抜き去った。その後ろから深谷が猛スピードで迫ったが2着まで。ラインの3番手から池田が伸びて3着に入る。

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