原田研が16年をⅤ締め

原田研太朗
今年は1月立川で記念を初制覇。その後はビッグでも優出こそなかったが、SS班の強豪を次々に破って勝ち星を量産するなど、中四国の星として成長を続けた。その一年間の集大成をぶつけ、今年最後の出走をVで締めくくった。
「優秀の反省が生かせました。でも、前もカカっていたし、後ろの圧力もすごかったですね。いろいろ試行錯誤して、考えた1年でした。自転車と向き合って、早く走るためにどうしたらいいとか。考えながらやってきました。最初(1月立川記念)で勝って、最後を勝って、いい年でしたね」
レースは原田が後ろから早めに動き前を押さえた。そして「モガき合う展開が一番良かったけど、深谷さんが構えたので脚を使わずに。理想の位置が取れました」と中団を確保。最終バックから渾身のまくりを放つと、松浦のブロックも乗り越えて見事優勝を果たした。
「車番的にも、前か後ろだったので後ろから。後ろなら早めに押さえようと。そしたら竹内さんの距離も長くなってしんどいかなと。(2センターで松浦が)軽くもってきて、前に踏むと思いました」
そして、来年はさらに上のステージへ。まずは2カ月後に迫った大舞台を目標に準備を進める。
「2月から(全日本)選抜もはじまりますし、そこに向けて仕上げていきたい。一発目が大事なので。そして、来年はコンスタントにG1の決勝に乗れるように」
ホームで仕掛けをちゅうちょした深谷。原田が仕掛けた上を猛然と迫ったが、あと一歩及ばず準V。
「(打鐘の4角)あそこですね。いいペースで駆けていたので。叩くだけなら叩けただろうけど…、失敗しました。ただフレームはいいですね。これで練習していければ」
竹内ライン3番手を回った池田が3着に突っ込んだ。
「チャンスだっただけに悔しい。内か外かだったけど、ちゅうちょした部分があった。また来年ですね」
記念初制覇へ絶好のチャンスだった松浦は悔しさをにじませる。
「こんなチャンスないんですけどね。まだまだ弱い。(原田も)下ってくるので、最後は厳しいと。もう少し早く横にきてくれれば、止められたかもしれないけど…。2コーナーから出るなり、車間を切るなりすればよかった。技量不足、脚力不足を痛感しましたね」
園田は最後方でバックを通過。直線で鋭い伸びを見せたが、前は遠かった。
「今日は一番後方でもいいかなと。自分のタテがどこまでいけるのか試したかった。深谷がホームで行かなかったときに(優勝は)ないなと。ハラケン(原田)も思ったより冷静でしたね。最後は(池田)良がブーンと(振って)来るのかと思って見ちゃった。でも手応えは十分あったと思う」