• 四日市競輪場開設65周年記念泗水杯争奪戦2/25〜2/28

後記 GⅢ 四日市 02/25

山中秀が一撃見舞う

山中秀将

山中秀将

 中団からまくった5山中秀将選手が、1浅井康太ら強敵を撃破。初の記念優勝を手にした。検車場に引き揚げてくると、連係した8内藤秀久に祝福されて、喜びを爆発させた。

 4連覇の掛かる地元のエース・浅井の前に立ちはだかったのは山中だった。冷静にレースを組み立てると、最終1センターからまくってゴール線を1着で通過。嬉しい記念初Vを手にした。
 「(今年は根田空史と田中晴基がG3を優勝して)千葉が良い流れできているので、僕も流れを止めないようにと。あそこ(打鐘)で引かなければ、稲垣さんはいってくれると思って。竹内さんと競ってもしょうがないので、引いて。その後は、浅井さんに被らないように仕掛けました。その上をいかれたらしょうがないと。でも、内藤さんもいるし、そんな簡単には上をいけないだろうと。2日目もあれがなかったら、沈んでいただろうし、内藤さんさまさまです。レースが終わって、内藤さんに『良かったな』って言われて嬉しかったですね」
 10月に久留米で行われた熊本記念で鎖骨骨折の大ケガ。約2カ月半の戦線離脱を余儀なくされた。しかし、その逆境をバネにして、さらなる飛躍を遂げた。
 「今後は広島F1を走ってからウィナーズカップ。ケガをしないで走っていれば(ウィナーズカップは)特選だったんですけどね(笑)。でも、ケガをしたおかげで練習をする気にもなりました。ここ2場所は成績が出てなかったけど、今の方が前より良くなっていると思う」
 自慢の機動力に更なる磨きをかけて復活した山中。今年は、南関の一翼として大舞台でも役割を果たす。
 好援護した内藤が続いて2着。山中の優勝を自分のことのように喜んだ。
 「浅井が来た時に一発振って止まらなかったので。もう一丁だと思って振って、山中をどうにかと。援護して続いてめちゃくちゃ嬉しい。追加で来て良かった。4日間いい感じに止められたし、今後もやることをやって自分のチャンスがくるのを待ちたい」
 地元の浅井は、後方からまくり上げるも3着まで。4連覇は叶わず。
 「行ったと思ったんですけどね。でも、次(ウィナーズカップ)に向けて自力で動けたし、確定板にも載れたので。この調子を維持することが大事だと思う」
 取鳥を叩けなかった稲垣は番手に降りようとするも、井上にさばかれて後退。8着に終わった。
 「流れの中で動いたけど、内に山中君もいたので仕掛けていった。ただ、取鳥君のダッシュが良かった。叩き切れればね…」
 初の記念決勝に臨んだ取鳥は果敢に風を切るも、力尽きて馬群に飲まれた。シンガリ負けに終わり、「いくだけになってしまいました」と肩を落とす。
 「稲垣さんを合わせ切るまではよかったんですけどね。その後がダメでした。(繰り上がりで優出を決めて)今後は力で乗れるように頑張ります」

Race Playback

レース展開3

レース経過

誘導員 : 西村光太

 浅井が誘導の後ろを取り、以下は坂口ー志智、稲垣ー竹内、取鳥ー井上、山中ー内藤の順で並ぶ。
 レースが動いたのは青板周回の3角から。まずは山中がゆっくり上昇していくと、赤板で前の浅井を押さえた。浅井が車を下げる一方、今度は取鳥が叩いた所で打鐘が入る。山中は中団3番手で止まると、外併走を嫌った稲垣が前を叩きに出た。しかし、取鳥が合わせて踏んでこれを出させない。最終ホームを過ぎ、稲垣は番手で外併走となり、井上と激しくやり合う展開に。すると、山中が1センターからスパート。山中はジリジリと番手を上げていって、3角で取鳥を捕らえて抜き去った。さらに、その後ろから浅井が迫ってきたが、4角で内藤が好ブロック。浅井のスピードは一瞬鈍って、これを尻目に山中が力強く押し切った。好援護した内藤が2着に入り、浅井は懸命に前を追ったが3着まで。

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