地元記念4連覇に挑む浅井康
14年、15年(2、8月)と現在のところ四日市記念を3連覇中、ホームに絶対の自信をもつ浅井康太が、今年も主役を演じる。競輪祭での落車明けだったグランプリは3着で連覇はかなわず昨シーズンを終えた。17年の始動となった和歌山記念を着。シリーズを通して自力で戦い、しなやかな立ち回りからシャープなまくりで別線をなで斬りにしていた。続く松山記念をで最終日を待たずに欠場したが、目標の高橋和也が不発のなかで勝ち切った初日特選の動きはまずまずだった。俊光、淳の柴崎兄弟、竹内雄作、近藤龍徳ら中部勢の大黒柱となって、ホームバンクで記念4連覇を成し遂げる。竹内は今期のスタートとなった大宮記念で、吉田敏洋とのワンツーを結実させ決勝に進出し上々の動きを見せた。が、続く平記念では吉田と共倒れで準決敗退。輪界屈指の先行力は誰もが認めるところだが、自分の型にはまらないと脆い一面もある。大舞台をはじめ数多の連係がある浅井と息を合わせて、中部勢に流れを引き込みたい。
北日本勢は渡邉一成が欠場となったが、そのぶんも、ニュースター・新山響平が奮起しよう。練習仲間の坂本貴史が追加で参戦するのは新山にとっては好材料。また、援軍も伏見俊昭、和田圭と精鋭ぞろいだ。昨年デビュー最速での記念Vを飾った新山は、その後も順調にステップアップ。今年最初のG1、全日本選抜ではまさかの初日敗退となったが、「4日間力を出し切れたし、力をつけるだけ。食事から生活まで全て見直して、上を目指します」と、この敗戦でさらに意欲が高まった様子。さらなる活躍が期待される。
タイトルホルダーとして昨年以上の責任を感じながら、稲垣裕之が奮闘している。グランプリから中3日の今期初場所の立川記念を着、次の大宮記念を着でともに優出。自力での戦いだけでなく、番手での立ち回りと総合力が要求されるなかで安定した戦績を残している。稲川翔、東口善朋の追い込み陣となら、ラインの先頭を担う公算が大きいが何ら不安はない。
武田豊樹が抜けて戦力ダウンは否めない。ただ、木暮安由が追加参戦し、レースをかき回せば波乱の結末も十分ある。レベルアップした長島大介や河村雅章と力を結集し、関東は総力戦で立ち向かう。
九州地区では、切れ味抜群のまくりに時おりカマシを織り交ぜながら、トップクラスへの階段を上っている山田英明が怖い存在。戦力的には苦戦を強いられそうな中四国勢は、自在性のある松浦悠士が活路を見出すと台頭のシーンがある。