• 高松競輪場3/17〜3/20

後記 GⅡ 高松 03/17

初代王者は郡司浩

郡司浩平

郡司浩平

 郡司浩平選手は、表彰式の後に、敢闘門の前で南関勢の多くの仲間から胴上げの祝福を受けた。

 今年度から新設されたG2開催。初代王者に輝いたのは郡司だった。これがビッグ初制覇。強豪を打ち破って、歴史に名を刻んだ。
 「(ゴールした瞬間は)1着かわからなかったんですけど、横を見て中村(浩士)さんと2人で並んでいたので、ゴール前勝負ができたかなと思ってホッとしました。(この優勝は)師匠である父親(盛夫・50期)に伝えたいですし、あとはいつも(川崎)バンクとかで練習してくださっている選手の方々にも感謝の気持ちを伝えたいと思います」
 レース運びは完璧だった。後ろ攻めから動いての中団取り。人気の関東勢よりも前の位置をしっかり確保してから圧巻のスピードで前団を飲み込んだ。
 「1回押さえて、前に出てから稲垣(裕之)さんを出させて、あんなにすんなり中団を取れるとは思わなかったんですけど、あとは自分のタイミングで仕掛けようと思いました。平原(康多)さんとかぶらないようにだけ。番手が稲川(翔)さんだったので警戒していたんですが、うまく乗り切れました」
 昨年は1月和歌山で記念初制覇。6月名古屋の高松宮記念杯では決勝2着に入るなど、大きな成長を遂げた。今年に入ってからの南関勢の活躍は周知のとおり。地区全体が活気づいている。その流れに乗って一気に頂点まで駆け上がった。
 「(今シリーズは)準決勝は慣れない番手を回らしてもらって根田(空史)さんのおかげで決勝に乗れたし、南関の結束力は見せられたと思います。決勝戦はみんなの想いも背負って走りました」
 南関のエースとして郡司がこれからラインを引っ張っていく。年末には地元の平塚でKERINグランプリ2017が開催される。この優勝で出場に大きく前進したのは間違いない。
 「一歩ずつですけど、G1優勝、そしてグランプリの道っていうのが見えてきました。まだグランプリが決まったわけじゃないので、本当に一戦一戦、大事に戦っていきたいです」
 直線で郡司に詰め寄った中村は優勝こそ逃したものの、南関ワンツーという最高の形で締めくくった。
 「追走でいっぱいでした。郡司が自分のレースを全うしてくれたので、僕は感謝の気持ちでいっぱいです」
 らしさを欠いた平原は悔しい3着。
 「トータルで自分の力が弱かった。対処できなかったし、何もできなかった。悔しいけど、これが今の自分の力。後ろの2人に迷惑をかけてしまいました」
 まくられた稲垣は素直に完敗を認める。
 「中団をもつれさせて、自分はペースで行ければと思ってたけど、平原君の威圧感があって踏まされました。郡司君が強かったですね。悔しいけど、もっと先行力をつけて、次に備えたいと思います」

Race Playback

レース展開4
 中団4番手からまくった9郡司浩平選手が4中村浩士選手の猛追をわずかに振り切ってV。

レース経過

誘導員 : 香川雄介

 別線の動向を窺いながら、平原が誘導を追って平原―武田―木暮の関東トリオが前団に構える。原田、稲垣―稲川―東口、郡司―中村で周回を重ねる。
 青板2センターから郡司が上昇を始めて赤板過ぎに先頭に立つが、追った稲垣がすかさずその上を踏む。稲垣は内にいた平原を確認しながらペースを上げて2角で主導権を奪取し、近畿勢がレースを支配。郡司は好位の4番手を確保する。平原は6番手。原田は最後方に置かれる。稲垣が後続を一本棒にして小気味いいリズムで駆け、最終回を迎える。
 1センター過ぎに平原がまくり発進。郡司も合わせて2角からまくる。郡司は3角で稲垣を捕らえ、中村も続く。平原は南関勢に付け直すが、2センターで稲川に絡まれてスピードが鈍る。
 優勝の行方は、南関両者に絞られて直線へ。中村の猛追を8分の1輪振り切った郡司がVを飾った。

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