• 久留米競輪場開設68周年記念第23回中野カップレース6/29〜7/2

後記 GⅢ 久留米 06/29

繰り上がり記念初V

長島大介

長島大介

 長島大介選手が2度目の記念決勝で第23回の中野カップレースを制した(写真左)。1位入線の7稲垣裕之選手が失格(蛇行)となり、8長島選手が繰り上がりで記念初優勝。

 「繰り上がりですけど、かなりうれしいです」
 渾身の番手まくりを稲垣に交わされたところがゴールだった。大魚を逃したが、1位入線の稲垣が失格。記念初制覇が転がり込んだ。
 「もう全部、横山のおかげ。落車があって、後ろに稲垣さんが入っているのもわかりました。(稲垣が)来た時点で自分も行くしかないと。ただ、最後は差されて、負けたと思いました」
 埼玉勢とは別線の横山が迷いなく逃げて、長島は番手発進。初めてつかんだ記念Vのシリーズは、ラインの絆を感じずにはいられない4日間だっただろう。
 「今回は本当に前の選手のおかげ。今度は自分が前でしっかり戦えるようにしたい」と、振り返るが、2日目は先行でラインの力になった。平原、後閑信の前を買って出て、ビッグネームのワンツーを演出。準決では山岸佳の男気先行の意をくんで、番手まくりで決勝のキップを手にした。
 「これでビッグレースには毎月出られる。まだ勝ち上がってないんで。今度は勝ち上がれるようにしたい」
 今年初めてダービー出場を果たした長島は、6月に高松宮記念杯にも出場。オールスター、寬仁親王牌、そして競輪祭と続くG1ロードを見据えながら、ラインの絆を大事にさらなる成長を約束する。
 打鐘手前から反撃に出た平原だったが、3番手の稲垣と絡んで落車。山田も乗り上げる。埼玉勢の後ろにいた岩津は、落車を避けると稲垣後位まで踏み上げる。澤田をキメて、稲垣を追って2着に入った。
 「(落車を)避けたあとは、あそこにいても勝機がないんで、行けるところまでと思って踏んだ。そしたら稲垣さんの後ろでスピードが合った感じでした」
 単騎の林は赤板の2角で近畿勢の後ろを確保。最終バックで澤田と岩津の動きを冷静に見極めて3着に追い込んだ。
 「前で脚を溜めてと思っていた。坂本君のところは引けなかった。澤田さんのところまで行こうかと思ったけど、いまの脚だと…」
 坂本は最終2角からまくり断行も、長島の番手まくりで前は遠かった。
 「落車があった時にもう1車前にいられたら面白かった。決勝は出し切れたんですけど、地元なんで結果が欲しかった」

Race Playback

レース展開3

レース経過

誘導員 : 神開将暢

 号砲が鳴ると、林が飛び出して正攻法の位置へ。以下隊列は、平原-山田、岩津、稲垣-澤田、坂本、横山-長島で周回を重ねる。
 稲垣が青板の2センターから上昇。平原の横で併走すると、その上を横山が押さえて主導権。稲垣は3番手を確保し、林、坂本も続く。平原は後方に車を下げると、赤板の2角を立ち直った所から反撃に出る。打鐘の2センターで3番手に追い上げるも、最終ホームで稲垣の後輪に接触して落車。山田も巻き込まれる。長島は車間を切って別線の反撃に備えると、バックから発進。一旦は外を踏んだ稲垣は、この動きに続くと、最後はゴール寸前で差し切った。しかし、平原を落車させたとして蛇行で失格。長島が繰り上がりで記念を初制覇した。落車を避けた岩津は、外々に浮かされる苦しい展開をしのいで2着。直線で中のコースを追い込んだ林が3着に入った。

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