• 小松島競輪場開設67周年記念阿波おどり杯争覇戦7/6〜7/9

後記 GⅢ 小松島 07/06

攻めに徹した村上義

村上義弘

村上義弘

 突っ張り、飛びつき、まくる。激しい雨のなかでも攻めるレースに徹した1村上義弘選手が2度目の小松島記念制覇。表彰式では集まったファンの声援に手を振って応えた。

 富山記念からの連戦で連日、「疲れを感じる」と話す村上だったが、決勝戦では集中力が違った。「太田君が強いのは分かってるので、年齢に関係なく力勝負をしよう」。そう心に決めて臨むと、前受けから太田を突っ張る。太田に出られると、阿竹を飛ばして2角まくりで決着をつけた。
 「ポリシーに反するレース。ホッとするけど嬉しさは…。初めて太田君と対戦するのでナメられないようにレースをしようと。太田君(の上昇)が様子を見ながら見ながらだったので、1コーナー、1センターで腹をくくりました」
 グランプリ覇者として迎えた17年。3月玉野記念で優勝した直後の練習中、復帰2場所目の5月全プロ記念と落車の憂き目にあったが、「苦しい時期が続いたけど、練習だけはやってきた」と腐らず自分と向き合ってきた。シリーズ4日間で3走自力で戦うことも珍らしかったが、決勝を含めて自力で2勝。「復活と言われるまでの一歩目です」と村上も胸をなでおろす。
 「見苦しいレースになったけど、またひとつずついいレースを見せられるように。来年もこの(SS)パンツをはいて走っていたい」
 勝負の後半戦へ強い村上が帰ってきた。
 さばかれた阿竹だが、外でたえて村上を追走。差せば地元記念初優勝だったが、その願いは叶わなかった。
 「2周なら村上さんは突っ張りますよね。ああなったらラインが死ぬし自分もきつくなるだけ。しっかり一本棒になるように走れっていったけど、自分も追い上げられなかったので。コーナーのツケマイが難しかった。最後も何とか切り替えたけど一杯でした」
 割り込まれた西岡が立て直して3番手に続いた。
 「もうちょっと外帯線を外しとけば(村上についていけた)。打鐘の村上さんのダッシュがすごかった。3段階、4段階、全然違いますね」
 太田は6着の結果にも、「今日は行こう(先行しよう)と思っただけ。村上さんのスピード感が突っ張るような感じじゃなかったので、すんなり駆けささんように上げよんかなと思った。後ろはわかりませんでした。まだまだ勝ちにこだわってるとこじゃないし、今回地元記念の決勝を経験できて勉強になりました」。

Race Playback

レース展開3

レース経過

誘導員 : 室井健一

 村上―西岡―金子で前団に構え、木暮、太田―阿竹―三宅、阿部、岩本で周回を重ねる。
 5番手の太田が赤板手前から上昇を始めるが、前受けの村上も誘導を降ろしてペース上げる。一度は突っ張られた太田だったが、2角から再度踏み込んで打鐘の3角で主導権を握る。叩かれた村上は、番手に飛び付いて阿竹を弾いて番手を奪取する。浮いた阿竹もしぶとく踏み込む。最終1角から8番手の阿部がまくり上げると、村上が2角手前から番手発進。逃げる太田に抵抗されながらも、村上は懸命に踏んで太田をとらえる。バック手前で阿部と木暮が絡んで落車、岩本が乗り上げる。追い上げ切れなかった阿竹は西岡を押し込めながら、村上を追いかけて直線へ。食い下がる阿竹を振り切った村上の優勝。2着に阿竹が流れ込み、立て直した西岡が3着。

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