• 小田原競輪場開設68周年記念北条早雲杯争奪戦8/26〜8/29

後記 GⅢ 小田原 08/26

山岸佳が逃げ切りV

山岸佳太

山岸佳太

山岸佳太

山岸佳太

 ニューヒーローの誕生だ。開口一番「まさか1着とは。ありえないです」と驚きの表情を見せた山岸。強気な組み立てが、栄光をもたらした。
 「(渡部)哲男さんや、岩津さんにいかれて、3着かなと思いました。引き揚げてきたら、(芦澤)大輔さん達が水を持って笑顔で待っていてくれて。そこで初めて1着を確信しました」
 決勝の組み立てに迷いはなかった。赤板から果敢に風を切ると、波を作って別線を翻弄。最後は横一線のゴール勝負を制し初の記念Vを決めた。
 「準決勝が不甲斐なくて。決勝は、2車でも先行しようと思っていました。S班の渡邉一さんや、山中さん達を相手にどこまで粘れるか勝負しようと。理想通りに脚を使わず出られたし、ペースでうまく駆けられたと思います。バックが過ぎて、あとはゴールまでと思って踏みました」
 輪界に新風を吹き込んでいる107期から2人目の記念覇者が誕生。そして、10月には初のG1となる親王牌が控えている。大舞台でも、持てる限りの力で戦い抜く。
 「(競輪祭の出場権利を取って)嬉しいけど、まだまだ実力が伴っていないと思うので。新山(響平)も、吉田(拓矢)も上にいるし、少しでも追いつけるように頑張ります。(今後は)G1で活躍して、最後はヤンググランプリで勝負したいです」
 渡部は8分の1輪差届かず準V。「いったかと思った」と悔しがる。
 「神山さんの動きも気になって、渡邉一君の気配も感じて迷ってしまった。張りながら、もう少し早めに踏んでいればいっとったね。でも、競輪祭の権利を取れていなかったし、よしとします」
 岩津は好位確保からまくるも、山岸に屈して3着。
 「1コーナーくらいから詰めていければ、山岸をまくりやすかったけど。神山さんがうまかったですね。(取鳥)雄吾が頑張ってくれて、決勝に乗れたので。その分も気合を入れて走ったんですけど」
 渡邉一は、山中をすくい5番手を確保。しかし、それが仇になってしまった。
 「ちょっと見過ぎました。5番手の位置が良すぎて。岩津さんは先に仕掛けないと思って踏んだら、岩津さんに踏まれてしまった。先に仕掛けていれば、山岸君と踏み合いになっても、(高橋)陽介さんにチャンスがあったと思います」

Race Playback

レース経過

誘導員 : 内藤秀久

 渡邉一がスタートを取り、以下は高橋、河村、山岸―神山、岩津―渡部、山中―渡邉晴の順で並ぶ。
 周回が進み、青板周回で山中が上昇して前団を押さえると、赤板前に誘導は退避。そこを山岸が叩いて先頭に出るのに岩津が続き、渡邉一が上手く内を突いて5番手を確保。さらに河村が続き、打鐘が入った所で山中は仕方なく8番手まで車を下げた。先頭の山岸は徐々にペースを上げていき、最終ホームでトップギアへ。山岸が軽快に逃げるなか、岩津が2角からまくりを打つとジリジリと番手を上げていく。さらに渡邉一も外を迫って各車で力勝負に。ゴール前は横一線の大混戦となったが、山岸が末良く押し切り、初の記念優出で初優勝を飾った。岩津の外を渡部がしぶとく伸びて2着。3着は岩津。

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