• 青森競輪場開設67周年みちのく記念競輪「善知鳥杯争奪戦」9/23〜9/26

後記 GⅢ 青森 09/23

深谷知がGP出場へ加速

深谷知広

深谷知広

 3深谷選手が1新山選手の逃げをまくって、後続を離して優勝。青森記念連覇でファンの声援に応える。

 深谷に照準を定めていた新山が、先行態勢を取る。赤板の2角で深谷が叩きに出たのに合わせて、新山もフルダッシュ。次元の違う両者のスピードバトルに、松浦の対応が遅れ4番手が空いた。そこに深谷が冷静に入って勝負あり。もつれる後続をしり目に、まくりでひとり旅。青森記念連覇を飾った。
 「叩こうと思っていたんですけど。(中団が)空いていたし、新山君も踏んだんで申し訳ないけど」
 近畿勢が固めて長いラインができあがった。それだけにまくりでのVは納得できるものはなかった。
 「(今シリーズは)先行できていたんで、(決勝が)反省ですね」
 前回の共同通信社杯では、悪天候の影響により1日順延。今回は中2日の強行ローテを強いられたうえに、休む間もなくナショナルチームのトレーニングを積んで疲労のなかで4日間を戦い抜いた。
 「(ナショナルチームは)疲れのマイナス以上にプラスになっている。ただ、これからだと思うし、これからもっとキツくなってくる。疲れがあるぶん崩れやすいんで、そこをしっかり注意したい」
 この優勝で賞金ランクも7位にアップ。3年ぶりのグランプリ(GP)出場に視界は開けている。
 「(GP出場とG1は)狙える位置ではある。(GPは)どんな形でも出たい。もちろんタイトルを狙った結果、賞金でもいい」
 強化指定選手となって始めたナショナルチームの練習による相乗効果はてき面。新“深谷劇場”は、幕開きしたばかり。これからさらなる盛り上がりを見せていく。
 松浦ともつれた稲川は、深谷後位を死守も5車身離されての2着。
 「取り切るのは当たり前で、そこから勝負できないとダメ。ゴール前まで(深谷との勝負で)お客さんをハラハラさせられるように」
 逃げた新山を利した神山だが、3着が精いっぱい。
 「深谷のスピードがすごかった。もうどうにもならなかった。浮いてくれれば面白かったけど」
 深谷を合わせて逃げた新山の誤算は、4番手に入られたこと。思い描いたレースではあったが、肩を落して口を開く。
 「(深谷を)ずっと見ていたし、自分も反応できた。それなのにいつもあんな感じで(深谷に)有利に進められちゃう…」

Race Playback

レース展開3

レース経過

誘導員 : 佐藤康紀

 号砲で各車見合った状態から稲川が誘導を追って出ていく。稲川に迎え入れられた深谷が正攻法。深谷に稲川-椎木尾-神田で前団、中団に松浦-園田、新山-神山-石川が後攻めの形で隊列は落ち着く。
 青板周回のバックから上昇した新山が赤板前に深谷を押さえて先行態勢。6番手まで下げた深谷は赤板の2コーナーからすかさず踏み込むが、これに合わせて新山も一気にペースを上げる。中団の松浦が踏み遅れて空いたスペースに深谷が降りて4番手を確保。苦し紛れに稲川と併走した松浦は競り負けて徐々に後退する。最終2コーナーからまくった深谷があっさり前団を抜き去って圧勝。踏み出しで遅れた稲川は懸命に深谷を追って2着をキープした。逃げた新山の番手から追い込んだ神山が3着に入った。

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