• 岐阜競輪場開設68周年記念長良川鵜飼カップ9/7〜9/10

後記 GⅢ 岐阜 09/07

成清貴が勝機つかむ

成清貴之

成清貴之

 2成清選手が、7平原選手の番手から差し切ってV。レース後は、南関の選手達から胴上げで祝福される。

 決勝は輪界最強の自在型・平原の番手回り。成清は巡ってきた勝機を逃さなかった。平原が随所でインを突くも、信頼した目標をきっちり追走。最後はゴール寸前で差し切って、約3年ぶりの記念制覇を成し遂げた。レース後は「まさか誰も俺が勝つと思ってないでしょ(笑)」と冗談交じりに勝利の味を噛みしめた。
 「嬉しいの一言です。安定感ある選手の後ろなので、黙って付いていきました。平原は強いので、抜けなくてもいいやと思って。抜ける感触もなかったです。平原の後ろで風に当たらないところを走れました。岐阜の風のおかげですね」
 初日こそ6着も、二次予選は目標不発の展開から直線で突き抜け。準決勝でも、自力に転じてまくり上げるなど、適応能力の高さも見せた。
 「年のせいか疲れが抜けなくて。初日は弱い時の感じに戻ったので、これはやばいなと。毎日(指定練習を)軽めにして。修正できましたね」
 平原の強さを体感した成清は、南関の後輩の成長を願う。
 「全部内にいくとは。平原は流石です。南関にはいないタイプ。桐山(敬太郎)もそうだし、郡司(浩平)に、今回の(和田)真久留もそうだけど。若手がああなってくれれば」
 これで一度吹き止んだ南関の風が、再度吹き始めるか。
 平原が準V。怪我明けのシリーズながら、決勝で持ち前のレース巧者ぶりを存分に発揮した。
 「最終的にホーム過ぎで外を仕掛けようと思ったんですけど、踏み込んだ時に野原がすごい外にいったので。あれで外にいったら無理でしたね。内に差し込んで、いけるところまでと。自分を選んでくれた成清さんの優勝で何より嬉しいです」
 野原は平原にまくられるも、懸命に追いかけて3着に入った。
 「竹内さんに先行されたらまくれないし、平原さんと中団争いしても…。それだったら駆けようと思っていました。(竹内が)ホームでやめたと思って、ペースに入れたら来られてしまいました」
 地元の竹内は、最終1センターで野原に張られて失速。シンガリ負けに終わった。
 「(口の空いた番手に)入ろうとは思っていなかったです。あのまま出切るつもりでした。(野原が)もってくるのはわかっていたので、そこを乗り越えられればと。あんなんじゃダメですね」

Race Playback

レース展開3

レース経過

誘導員 : 山口富生

 平原のラインが前受け。後ろ攻めの野原は青板2コーナーから上昇すると、中団の竹内にフタをする。竹内が赤板ホームで車を下げると、中団に入った野原は竹内の動きをけん制しながら打鐘で一気に先頭に立つ。すかさず竹内も叩きに行くが、番手の中井が4コーナーで大きくけん制。空いた内を1車すくった平原はホームで浅井を振ると、力任せに前に行く竹内と浅井の連係が外れてしまう。竹内は野原の横まで迫ったが、これを野原が1センターで大きくブロック。中井も一緒に内を空けると、すかさず内に切り込んだ平原が野原まですくってバックで先頭に立つ。平原の俊敏な動きに付け切った成清はゴール前で平原を捕らえて、14年千葉以来となる2度目の記念優勝。3着には逃げた野原が粘った。

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