浅井康が中部地区を束ねる
激戦模様も、浅井康太を本命に推す。優勝こそないが、今年もビッグレースをきっちり優出と安定感が光る。先のオールスター準決では、深谷知のタイミングの取りづらい仕掛けに付け切ると、飛び付いてきた稲垣裕を凌いで2着。決勝も、中部3番手から、竹内雄作の落車を避けて番手にドッキング。新田祐らにこそ屈したが、3着に入る流石のリカバリー力を発揮。これで賞金でのグランプリ出場もほぼ確実なものとなった。地元地区だけに、主役の座は譲れない。竹内も地元記念に気合十分だろう。成績に波こそあったが、それはさらなる高みへ試行錯誤を重ねた結果なだけ。7月弥彦記念の2日目優秀での圧巻の逃げ切り、オールスター準決では、和田健太郎と急造ラインながら太田竜を出させず逃げて3着。追い求めた理想が形になりつつある。落車に終わったオールスター決勝の分も、地元記念で躍動しよう。3番手も、オールスターでG1を初優出した坂口晃輔がきっちりと固める。
平原康多は、オールスターで落車。狙いを下げたが、影響がなければV奪取も十分。今年は全日本選抜を制し、G1連覇を達成。さらに、ダービー、宮杯を優出と結果を出している。サマーナイト、オールスターは、新フレームの影響で持ち味を発揮できずに終わったが、すぐに修正してくるだろう。怪我の不安さえなければ、抜群のレース運びでライバルたちに大きなプレッシャーをかける。神山拓弥は、腰痛が癒えて前期は好走を連発。7月奈良の落車で近況は一息も、そろそろ上がってくるころだろう。平原と息の合った連係を見せて連独占を狙う。
波に乗れていなかった山崎芳仁だったが、近況は動き一変。8月川崎G3では自力で決勝に進出。続く、地元のオールスターでは、連日の番手戦をしっかりと立ち回って着と大舞台で復活をアピールした。今シリーズは自力での戦いが多く予想されるが、タイミングよく踏みだすとV争いに加わろう。
スピードスター中川誠一郎、今年記念V2の北津留翼にキメ脚鋭い大塚健一郎らの九州勢も侮れない。中川はオールスター初日に新田祐大のまくりに続いて、あわやのシーンを演出。その後は着も「感じも戻ってきているし、気持ちも入りだしてきた」と好感触を得た。状態は徐々に上向いているだけに、持ち前の豪脚で他を圧倒する展開もありそうだ。幾多の連係を重ねた大塚と決める。
野原雅也にも注目したい。今年は前半から安定した走りを見せると、5月松戸でのVを皮切りに成績が急上昇。7月福井記念の準決では、武田豊らを破って稲川翔とワンツー。さらに、オールスターの一次予選でも、タテヨコ織り交ぜた大立ち回りを披露して白星と存在を大いにアピールした。競走得点も110点台まで上昇と、今乗りに乗っている若手の一人。東口善朋の援護を背に強気に攻める。