17年最後の記念覇者は村上博
11月大垣に続いて記念を連覇。村上が今年最後の記念覇者に輝いた。度重なる試練を乗り越えた先に明るい光が差し込んでいる。
「大垣もそうでしたけど、自分が思っている以上に、周りが自分のことを評価してくれている。ここ数年はケガが多くて、ろくに走れていなかったんですけど、諦めずにやってきてよかったです。鎖骨のプレートを抜く手術をした直後に優勝できて、うれしいです。今回に関しては何の不安もなく、自信を持って走れました」
レースは機動型が並んだ中四国勢が先制。稲垣の反撃に合わせて河端が番手まくり。俊敏にスイッチした村上が地元の池田との伸び比べに勝った。
「稲垣さんはしっかり仕掛けてくれますから。2回ぐらい緩んだんですけど、タイミングを逃さないところがさすがです。(3番手に切り替えて)そこから余裕はあったし、自信もありました。(池田が)持ってくるのは分かっていたんですが、引っかかった分、失速しましたね。あれがなければもう少し伸びていたと思います」
今年最終戦を最高の形で締めくくった。来年は14年2月高松の全日本選抜から遠ざかっているビッグ制覇も期待される。
「まずはG1の特選に乗れるようにしたい。今までも競輪に対して真剣に取り込んできたんですが、これからは強さも含めて、いろんな意味で若手の手本になれるように、さらに真剣に取り組みます」
地元の池田にとっては絶好の流れとなったが、ゴール目前で優勝が目の前からスルリとこぼれた。
「結果はもう本当に悔しいですね。脚が売り切れました。もう最後は横に動くしかなかった」
直線で内のコースを伸びた北野は僅差の3着。記念初優勝には手が届かなかった。
「ガシャンという音が聞こえて、昨日(準決勝)の再現かって思った。獲れたかと思ったけど届かんかった。3着でもうれしいけど、やっぱり何か足りないんでしょう」
機動型が並んだ中四国勢はライン3車で絆の強さを示した。原田は先頭で果敢に主導権を握った。
「結果的にラインから優勝者を出せなかったのは力不足です。稲垣さんが見えて踏んだけど、バックまでなんとか持たせたかった」