• 広島競輪場開設65周年記念ひろしまピースカップ12/21〜12/24

後記 GⅢ 広島 12/21

17年最後の記念覇者は村上博

村上博幸

村上博幸

 雨中の決勝戦は鋭い決め脚を発揮した9村上博幸選手が地元の5池田良選手とのデッドヒートを制した。

 11月大垣に続いて記念を連覇。村上が今年最後の記念覇者に輝いた。度重なる試練を乗り越えた先に明るい光が差し込んでいる。
 「大垣もそうでしたけど、自分が思っている以上に、周りが自分のことを評価してくれている。ここ数年はケガが多くて、ろくに走れていなかったんですけど、諦めずにやってきてよかったです。鎖骨のプレートを抜く手術をした直後に優勝できて、うれしいです。今回に関しては何の不安もなく、自信を持って走れました」
 レースは機動型が並んだ中四国勢が先制。稲垣の反撃に合わせて河端が番手まくり。俊敏にスイッチした村上が地元の池田との伸び比べに勝った。
 「稲垣さんはしっかり仕掛けてくれますから。2回ぐらい緩んだんですけど、タイミングを逃さないところがさすがです。(3番手に切り替えて)そこから余裕はあったし、自信もありました。(池田が)持ってくるのは分かっていたんですが、引っかかった分、失速しましたね。あれがなければもう少し伸びていたと思います」
 今年最終戦を最高の形で締めくくった。来年は14年2月高松の全日本選抜から遠ざかっているビッグ制覇も期待される。
 「まずはG1の特選に乗れるようにしたい。今までも競輪に対して真剣に取り込んできたんですが、これからは強さも含めて、いろんな意味で若手の手本になれるように、さらに真剣に取り組みます」
 地元の池田にとっては絶好の流れとなったが、ゴール目前で優勝が目の前からスルリとこぼれた。
 「結果はもう本当に悔しいですね。脚が売り切れました。もう最後は横に動くしかなかった」
 直線で内のコースを伸びた北野は僅差の3着。記念初優勝には手が届かなかった。
 「ガシャンという音が聞こえて、昨日(準決勝)の再現かって思った。獲れたかと思ったけど届かんかった。3着でもうれしいけど、やっぱり何か足りないんでしょう」
 機動型が並んだ中四国勢はライン3車で絆の強さを示した。原田は先頭で果敢に主導権を握った。
 「結果的にラインから優勝者を出せなかったのは力不足です。稲垣さんが見えて踏んだけど、バックまでなんとか持たせたかった」

Race Playback

レース展開1

レース経過

誘導員 : 大川龍二

 各車見合ってから河端が誘導員を追う。そこに原田を迎え入れ、河端後位には池田が続く。以下は吉澤―萩原―川崎、稲垣―村上―北野で周回を重ねる。
 青板の2コーナーから稲垣が上昇して誘導員後位が入れ替わる。その上を吉澤、さらに原田が押さえたところで隊列が一巡した。すると、7番手となった稲垣が打鐘で巻き返す。原田がピッチを上げて抵抗すると、余力を見極めた河端は最終ホームで番手まくり。ここで稲垣が不発になると、村上は池田後位にスイッチ。吉澤はバックからまくるが、車が伸びない。直線に入ると、番手から踏んだ池田、その後ろから外を回した村上。さらに、池田の内コースを踏んだ北野も加わって、ゴール前は横一線。勝負の行方は村上が僅かに追い込んで優勝を果たした。

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