• 静岡競輪場開設65周年記念2/17〜2/20

後記 GⅢ 静岡 02/17

大舞台につなぐ記念V

古性優作

古性優作

 2着に入った村上選手も絶賛する走りで、古性選手が通算4度目の記念制覇を近畿ワンツーで遂げた。

 古性“らしい”一瞬の判断力が光った。強力な布陣ができあがった関東勢を翻ろう。3番手を奪い取ると、自力に転じた平原より先に踏んで優勝をもぎ取った。
 「自分が3番手まで行くのか、あえて(和田ラインを入れて)次のラインのところか瞬時の判断でした」
 赤板で吉田にプレッシャーをかけて取鳥ラインの後ろに割り込むと、打鐘手前で和田との3番手争いにもケリをつけた。
 「あそこの取り方が良くなかった」
 内に切り込んでの位置取りを反省するも、余裕すら感じられる立ち回りだった。そこからは外の吉田をけん制しながら踏み場を確保して、最終2角からまくった。
 「取鳥君が掛かっていたし、しんどかった。大槻さんのブロックも結構追いかけてきたんで」
 大槻のブロックを乗り越えた古性が先頭に立つと、村上も内、外を凌いで迫る。近畿2人のゴール勝負は、古性に軍配が上がった。
 「自分が4角先頭を回ってこれるように。そうすれば自分がダメでも、村上さんはと思っていた。最後は村上さんに助けていただいた」
 通算4度目の記念制覇は村上とのワンツー。前回の全日本選抜では久しぶりにG1決勝進出も、単騎の新田祐に優勝をさらわれた。
 「自分みたいな選手は、ホンマに一走、一走、しっかり気持ちを入れて走ることしかできない。記念を獲ったくらいで満足することなく、G1で戦えないとダメ。G1を戦うためにやっている。ここは通過点です」
 今年のグランプリは、ここ静岡が舞台。ファンで埋めつくされた年末の静岡に、必ずや戻ってくる。
 「ここのお客さんはすごく熱いし、こういうところで走れたら気持ちがええんやろうなと。G1で優勝してグランプリに乗るっていうのは、日々の積み重ねで見えてくる。自分が信じているレース。そこを一年間、ブレずに走り続けたい」
 村上は古性の走りに胸を熱くする。
 「古性が完ぺきなレース運びをしてくれた。高い意識で闘争心を秘めて、それでいてクレバーな部分もあった。僕にはできないレースだった。惚れ惚れするような走りだった」
 平原に乗った神山が外を伸び3着。
 「(平原は)外を踏まされてキツそうだった。平原さんでも行けないんだなって思った。自分は最低限ですね、まぁ3着に入れたんで」

Race Playback

レース展開1

レース経過

誘導員 : 大塚英伸

 周回は吉田-平原-神山-和田-成田-取鳥-大槻-古性-村上の並び。 青板1コーナーから上昇の古性に対し、吉田はバックで車を下げる。3コーナーから和田が動くと取鳥はこの動きに乗り吉田にフタをする。この間に正攻法には和田が。取鳥が1センターで誘導を下ろして先行態勢に入ると、吉田を飛ばし、内の和田もキメて古性が3番手を確保。残り1周半から取鳥はピッチを上げる。2センターから吉田が反撃を試みるが村上に出鼻をくじかれて不発。2コーナーから古性が仕掛けると3コーナーで前団を飲み込んだ。村上はまくってきた平原と内からは大槻にからまれアンコになったが、しのいで番手を死守。横一線の3着争いは平原に続いて大外を伸びた神山が制した。

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