地元ファンの前で兄弟ワンツー
最後は兄・将太、そして稲垣との3人でゴール前勝負。三谷竜にとって、まさに最高の形での地元記念制覇だったに違いない。ファンも、大歓声と鳴りやまぬ拍手で地元のエースを称えた。
「本当に良かったです。永井さんは調子が良いし、早坂さんもダッシュがある。武田さんも強い。緊張はしましたけど、その中で冷静に走れました。初手の並びはああなると思っていたし、一回自分で動かしてからと。後方になったけど、しっかり仕掛けられました。(兄弟ワンツーも)嬉しいですね」
タイトルホルダーとして地元に凱旋。前検日には「地元記念をしっかり勝つという気持ちで来た」と並々ならぬ覚悟で今シリーズに臨んだ。日々、重圧と戦いながらも、着実に目標へ前進して勝利をつかんだ。
「(ここまでに)石垣島にいって、乗り込み中心にやってきました。今の時代に反しているかもしれないですけどね。ここに向けてやってきたし、シリーズを通しても目標に向かって走れていたと思います」
今月は高松、当所を制し2度の記念制覇。今後も「G1やグランプリに向けて頑張っていきたい」と、更なる大舞台での活躍に闘志を燃やす。
三谷将は、三谷竜を交わせず準V。それでも、地元記念での兄弟ワンツーに笑みがこぼれた。
「竜生と稲垣さんのおかげで2着に入る事ができました。ゴールしてからも、(近畿3人で)ウイニングランができて嬉しかった。この後も気持ちを切らさずに頑張ります」
稲垣が3着。近畿ラインの3番手で、精神的支柱を担ったことだろう。
「三谷兄弟が凄く気合が入っていて。特に将太が普段と違ったし、そういうのも見ながらレースをする事ができました。最後は全力で抜きにいったんですけどね。(3番手を回るか)葛藤があったけど、竜生が結果を残してくれて間違ってなかった」
武田は打鐘の4コーナーから仕掛けるも、近畿勢に上をいかれて5着。
「いけなかったね。自分にまくり脚があれば、引き出すことにはならないので。ただ脚がなかったです」
早坂は持ち味の先行勝負に出たが、結果はシンガリ負け。
「一回前に出て考えようと思って。武田さんと三谷(竜)が合わせてきてくれる展開なら面白かったけど、武田さんが早く来たので。結局、近畿のまくり頃になってしまった」