松岡健介が強力布陣の南関勢を撃破
今シリーズのオープニングレースで41歳のバースデー勝利を挙げた松岡健介。準決勝と同様に、村上博幸とタッグを組んだ決勝でも大輪の花を咲かせた。
「嬉しいですね。(村上)博幸とはダービーでも一緒に走ったし、安心して後ろを任せられました。準決勝も2人でクリアしていたんで、ダメなら仕方ないっていう気持ちで走りました」
青板1センターから動いた清水裕友ラインを松岡健が追うと、松井宏佑は赤板の1センターから一気に仕掛ける。合わせて踏み上げた清水は4番手に飛び付いて、すかさず最終1センターから反撃。しかし、郡司浩平のけん制で車は出ず、そこを松岡健が一気にまくり切った。
「南関勢は5車で並んでいたし、清水君の3番手じゃないと太刀打ちできないレースだと思っていたので、清水君が切りに行って松井君が引かないなら、あそこが勝負かなと思っていました。(最終1センターで中村)浩士さんが前に入って来ていたら厳しかったですけど、仕掛けた時は、郡司君は浮いていたし、和田君は態勢を崩していたので」
脇本雄太を筆頭に、若手の機動型がどんどん力を付けている近畿勢。最近は番手のレースも増えてきた松岡健だったが、今回は自らの力で優勝をつかみ取った。
「歳をとって、自分の立ち位置も危うくなってきて、もっと存在感を出していかないとっていうのがあったので。自力で結果を出したっていうのが、本当にうれしいです。もう少し欲を出していきたいですね」
12年2月花月園メモリアルin小田原以来、約7年3カ月ぶりのGIII制覇。この追い風に乗って、まだまだ結果を残す。
松岡健マークの村上博幸が2着。近畿コンビでワンツーが決まった。
「このメンバーを相手にワンツーはうれしいけど、差せなかったのは悔しいですね。清水もレースを動かして強かったけど、ゴチャついたところで前の動きを見てしまった。そこら辺が反省点です」
南関ライン5番手を固めた岡村潤は、ホーム最後方の位置から近畿コンビを追いかける形で3着に入った。
「(中村)浩士さんも浮かされてしまったし、どちらにしてもあのカマシで5番手で付いていくのは無理ですね。立て直したというよりもゴチャついていて、わけの分からないうちにゴールした感じです。3着でもちょっと複雑です」
強力布陣の南関勢を相手に、力勝負を挑んだ清水裕友。7着に敗れたが、見せ場はたっぷり作った。
「しょうがないですね。ジャンのところで力でカマされた。普通に松井さんに脚負けしました。ああなったら本来は粘ってハコ勝負なんでしょうけど。難しかったです」
南関勢の先頭を任された松井宏佑は8着。2度目の記念決勝は、悔しい結果となった。
「悔しいですね。南関で上位独占するつもりだったけど、松岡(健介)さんに優勝を持っていかれてるんで。引いてすぐ態勢は整えられたんですけど、まだ早いかなって思って、(赤板の)1センターくらいから行きました。もう少し早く行ってればとも思うんですけど、できることはやったので、あとは脚がなかっただけです。次に地元で走る時にリベンジしたいです」
南関ライン3番手の郡司浩平は、こうレースを振り返った。
「清水君が来た時に、(和田)真久留も出て行かなそうだったし、内からはすかさず(松岡)貴久さんが来ましたね。お客さんに申し訳ないです。同じ失敗をしないように。松井は頑張ってくれました」